㈱YE DIGITAL(YEデジタル)は4月7日、同社が提供する倉庫自動化システム(WES)「MMLogiStation」と、ロジザード㈱のクラウド倉庫管理システム(WMS)「ロジザードZERO」が連携を強化すると発表した。
これにより物流業界における人手不足や生産性向上の課題に対して、より迅速かつ効率的に倉庫自動化設備の導入を可能にするためのソリューションの提供を、6月の開始を目指して準備を進めていくとしている。
現在、物流業界は物価高騰や「2024年問題」に代表される人手不足、さらに「2025年の崖」による既存システムの老朽化といった大きな課題に直面している。
YEデジタルは、人手不足や生産性向上の課題解決を目指し、自動化設備の導入をカスタマイズレスに、スピーディーに、メーカーに縛られることなく柔軟に行える、自動化に特化したWES「MMLogiStation」を提供している。
メーカーに縛られない自動化設備とのシステム連携が強みであり、同様に上位システムにあたるWMSとの連携実績を重ねてきた。
一方、ロジザードでは、幅広い業界であらゆる規模の物流現場にクラウドWMS(倉庫・在庫管理システム)「ロジザードZERO」を提供している。中規模事業者にとって自動化設備の導入はWMSのカスタマイズ費用などコスト面を含めたハードルがあるため、周辺システムやMH(マテリアルハンドリング)機器との連携を標準機能として提供できるよう強化をしてきた。
しかし、自動化設備の導入を目指す中規模事業者は、全面的かつ大掛かりな自動化設備投資ではなく、段階的に自動化を目指していくスモールスタートの投資を望んでいる。今回、両社は中規模事業者のニーズに寄り添い「お客さまが必要なものを選んで使えるようにする」という考えを共有するに至ったことから、両社のシステム連携を進める運びとなったとしている。
今回の連携により、WESの機能の中から必要な機能やMH機器に絞って利用することでスモールスタートを実現できるほか、プラグイン形式でMH機器を追加することが可能となり、段階的に自動化の範囲を拡大させることができるようになる。
●今回の連携について
「MMLogiStation」と「ロジザード ZERO」の連携テンプレートを整備し、6月の提供開始を目指して準備を進める。
今回の取り組みにより、WES「MMLogiStation」とWMS「ロジザードZERO」は、カスタマイズ不要でシームレスに連携可能となる。これにより、「ロジザードZERO」を利用する顧客が自動化設備を導入する際に、必要な設備をオプションのように選ぶことができる。今までとは違い、自動化設備導入ごとにシステムの連携開発をする必要がなくなり、自動化設備の稼働までの期間や開発コストを大幅に短縮することができる。大手で先行している倉庫自動化を、現場の規模に関わらず推進できることで、物流業界の抱える人手不足という課題解決に寄与する。
●倉庫自動化システム(WES)「MMLogiStation」
https://www.ye-digital.com/jp/product/mmlogi/
●クラウドWMS「ロジザードZERO」
https://www.logizard-zero.com/