㈱デンソーウェーブは3月21日、様々な業界で人材が多様化するなかでのDX推進に貢献する新RFIDスキャナ「SP2」を発売すると発表した。
SP2は、2018年の発売以後、アパレル業界を中心に多数の採用実績がある従来モデル「SP1」のコンセプトを受け継ぎつつ人材多様化の潮流に対応するため、「軽量化」と「誰にでも使いやすいユーザインターフェイス」を新搭載したモデル。

製造・物流・医療など多くの産業において、業務効率化のためにRFIDの導入が進んでいる。RFIDは、バーコードや二次元コードといった、1つひとつの製品等の読み取りと異なり、一定の空間内のRFIDタグを瞬時に読み取ることができるため、倉庫や店舗等、点数の多い物品の管理効率化に適している。
一方、近年、各業界では労働力の高齢化が進んでいるほか、スキマバイトなどの働き方の多様化と共に経験の浅いスタッフの業務サポートが重要になっている。
同社はそのような労働力の変化によるRFIDのニーズの高まりに対応するため、体力的な負担を低減する軽さと、業務に不慣れなスタッフを支援するユーザビリティを実現したRFIDスキャナとして、SP2を開発したとしている。
SP2の重量は、機器を手に持っての長時間作業の負担を軽減するため、従来機「SP1」から10%軽量化した311g(バッテリ、アタッチメント除く)とし、高出力RFIDハンディスキャナではトップクラスの軽さ(2025年3月時点の同社調べ)を実現している。また、重量配分も変更し、重量では表せない使用感の向上にも努めている。
ユーザビリティにおいては、業務に応じて接続デバイスを素早く変えたいという顧客ニーズに対応しながら、経験の浅いスタッフの設定のしやすさにも配慮、セパレート型RFIDスキャナにおいて、NFCを用いることでスマホ等のスマートデバイスをSP2にかざすだけのワンタッチ接続を採用し、誰でも簡単に接続できる。
読取性能も、RFIDスキャナの性能を左右するアンテナ部に小型・軽量化と読み取り速度向上を両立した新型アンテナを開発、棚卸時間をSP1使用時と比較して約10%削減(※1)できるほか、出力を調整することで、周囲にタグがある環境でも手元のタグの読み取りや書き換えが可能なため、1点ずつ読み取りたい出荷やピッキング作業をはじめ、最大読取距離8m以上(※2)を活かし、遠くから多くのRFタグを読み取りたい棚卸作業にも対応するなど、業務に合わせた柔軟な読み取りが可能。
※1:同社実施テストによる結果。保証値ではない
※2:読み取り距離は参考値で、実際の環境条件により変化する。対象タグにより通信距離が異なる。