鴻池運輸㈱は2月13日、住設部品製造請負および物流業務を行う同社の千葉東営業所 (千葉県佐倉市) において、かねてよりフューチャーアーキテクト㈱と進めてきたAI-OCR機能搭載の数量検品アプリの検証を経て、実運用を開始したと発表した。

製造現場における製品の数量検品(照合)は目視で実施することも多いのが現状だが、今回、実運用を開始したAI-OCR機能搭載の数量検品アプリは、フューチャーアーキテクトのソリューション「Future EdgeAI」を採用し、目視確認で発生しがちな検品ミスのリスク削減や、別作業者によるダブルチェックの省略化につなげることを目的としたもの。

数量検品業務で専用アプリをインストールしたスマートフォンとPCを使用することにより、スマホ端末で撮影した検品対象物の画像をAI-OCR処理し、PCで自動的に個数を照合させ、数量確認ミスを防止している。

同社は、今後、同じ数量検品を行う他の現場で同様のアプリを導入することも検討していくほか、2030年ビジョンで「技術で、人が、高みを目指す」というメッセージを掲げており、最新技術と現場で培われてきた職人の技術を掛け合わせて「現場のあり方」を進化させていくとしている。

●AI-OCR機能搭載の数量検品アプリの使用イメージ

①②:手持ちスマホで検品対象を撮影すると固定スマホも自動で撮影(製品ラベル横向き・縦向きの両方に対応するため2台使用)。撮影された画像から製品ラベルの型式ならびに庫入作業書の型式・庫入個数をAI-OCRで処理する。

③:AI-OCRした結果をWi-Fi経由でPCに送信し、突合処理を実施。「一致」「不一致」を自動判別する。