㈱シーネットは5月31日、物流KPIに特化した分析アプリケーション「ci.Himalayas/Compass(シーアイヒマラヤ/コンパス)」の製品版を正式にリリースした。同製品はWMSに蓄積した物流データを誰でも簡単に分析可能とするツールとしている。
●ci.Himalayas/Compass製品ページ
https://www.cross-docking.com/service/compass/
物流業界では人手不足による人件費高騰やEC市場の拡大に伴い、サプライチェーン・物流効率化が課題となっている。その課題に対して、物流データの活用による業務効率化が注目されている。
シーネットでは、WMSユーザーからの分析要望に応えるため、約1年前から8組織との共同開発プロジェクトを進め、新たな物流データ分析ツールを開発。2023年9月にプロトタイプをリリースし、その後さらなる改善を重ね、今回の製品版をリリースしたとしている。
※過去のプレスリリース
◇物流データ分析サービス提供に向け、業界8社の協力のもと標準版開発を開始
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000058.000061151.html
◇シーネット、物流KPIに特化した分析ツールのプロトタイプを完成。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000067.000061151.html
●実証実験メンバー
【物流実務】
コゲツ産業㈱(福岡県北九州市)
サン インテルネット㈱(神奈川県横浜市)
園田陸運㈱(鹿児島県鹿児島市)
【戦略・策定】
㈱ロジスティクス・サポート&パートナーズ(東京都千代田区)
【SCM等学術的立場からの助言】
学習院大学経済学部経営学科 河合亜矢子教授
【技術】
㈱ベイキューブシー(千葉県千葉市)
【プロジェクト推進】
㈱シーネット
「ci.Himalayas/Compass」の開発目的は、物流データの分析に革新的なツールをサービスとして提供し、業界全体の生産性向上を目指すことで、以下の3点にこだわりながら開発と改良を重ねてきたとしている。
①物流現場の情報をデータとして収集可能な仕組みであること。
②収集されたデータを一定期間蓄積出来る仕組みとして、昨対等の比較が可能なこと。
③蓄積されたデータを必要に応じてビジュアライズできること。
●サービス詳細
【機能】
上記の3つを押さえながら具体的に提供する機能は主に以下の5つとなる。
①作業生産性の把握:対象の物量に対する作業時間で生産性を可視化。
②タッチ率:ロケーションや商品ごとの作業頻度をランキング化し、作業導線の可視化を行って効率化の検討を行うことが可能となる。
③出荷頻度ABC分析:タッチ率とABC分析のパレート図等の確認が可能。
④在庫回転期間:保管物量と在庫期間の把握が可能。
⑤在庫推移:センター全体の物量が分かる。
【料金】
初期導入費:20万円~
基本利用料:36万円(1年)~
※詳細は要問い合わせ。
また、デモンストレーションやトライアル環境の提供も準備している。
●今後の展望
「ci.Himalayas/Compass」は常に進化を遂げるアプリケーション。シーネットは「change the 物流現場」をテーマに、誰もが簡単に利用できるツールを提供することで物流データの新たな可能性を切り拓きたいと考えており、今後は現在提供している5つの機能に加えて、顧客の要望を反映しながら、必要な新しいアプリケーションの構築にも取り組んでいく。また、WMS以外の物流データも取り込むことが可能になるよう、システムの連携と拡張を進める計画としている。
それらの取り組みを通じて「ci.Himalayas/Compass』は、より包括的な物流データ分析を実現し、業界全体の生産性向上をサポートしていくとしている。