日本電気㈱(NEC)は6月4日、AIにより倉庫や工場など現場の作業状況を見える化し、レポーティングを行う「NECデジタルツインソリューション 現場可視化・分析サービス」(※1)に、Celonis SE(※2)が提供する業務プロセスの課題分析を可能とするプロセスマイニングプラットフォーム「Celonis」(※3)を連携させた「NECデジタルツインソリューション 現場作業の業務変革サービス」を、同月24日に販売開始すると発表した。

これにより、AIを活用した現場作業プロセスの定量的な分析を実現し、業務ボトルネックの容易な把握と、必要な人的リソースの可視化による業務改善をサポートする。

なお、本件はCelonis SEとNECの戦略的パートナーシップ(※4)による取り組みの1つ。

業務プロセスの課題分析画面

労働人口の減少が進み、倉庫や工場等の現場における人手不足が深刻化している。今後、人材の確保がますます困難になっていく一方で、現場では人手でしか出来ない作業も多く残存しており、DXによる現場作業の効率化と省人化へのニーズが高まっている。

●「NECデジタルツインソリューション 現場作業の業務変革サービス」
NECでは自社開発のAI技術である行動解析技術(※5)と人物照合技術(※6)を組み込んだサーバ、カメラ、専用の分析ツール等により現場作業を見える化し、分析レポートとして提供する「NECデジタルツインソリューション 現場可視化・分析サービス」を、今年3月より販売した。

これに加え、取得した現場データをCelonisで分析し、業務プロセスに存在する課題を顕在化する「現場作業の業務変革サービス」を販売開始。本分析結果を活用することで現場では、各作業にかかる標準時間の設定、人員配置の最適化、作業者間の生産性を比較した効果的な育成・指導等が可能となる。

価格:1,450万円~(税別)

今後の展開
NECは同サービスを含むリソース最適化ソリューションについて、今後5年間で30億円の売上を目指す。

また、2024年度中に、同サービスによる分析結果を活用し、人員・機械・ロボット等の最適な配置とその効果をシミュレーションするサービスを提供予定。

NECはDXに関して、ビジネスモデル、テクノロジー、組織・人材の3軸で、戦略構想コンサルティングから実装に導くオファリング等、End to Endのサービスを提供している。さらに、従来型のSIerから「Value Driver」への進化を目指し、その価値提供モデルを「BluStellar(ブルーステラ)」(※7)として体系整理した。業種横断の先進的な知見と研ぎ澄まされた最先端テクノロジーによりビジネスモデルを変革し、社会課題と顧客の経営課題を解決に導く。

なお、NECは同サービスを「設計・製造ソリューション展[東京]2024」(会期:6/19~21、会場:東京ビッグサイト)で紹介する。

※1:2024年2月15日プレスリリース「NEC、AIを活用した現場の見える化と分析レポートの作成が可能な『NECデジタルツインソリューション 現場可視化・分析サービス』販売を開始」:https://jpn.nec.com/press/202402/20240215_01.html

※2:本社:ドイツ・ミュンヘンおよび米国・ニューヨーク、共同創業者兼共同CEO :バスティアン・ノミナヘル、アレクサンダー・リンケ

※3:プロセスマイニングサービスについて:https://jpn.nec.com/processmining-Celonis/index.html

※4:2023年8月28日プレスリリース「CelonisとNEC、戦略的パートナーシップを締結」:https://jpn.nec.com/press/202308/20230828_03.html

※5:2022年11月28日プレスリリース「映像から複数の人物の多種多様な作業内容を高精度に認識する技術を開発」:https://jpn.nec.com/press/202211/20221128_01.html

※6:2019年2月7日プレスリリース「NEC、カメラから顔や体の一部が見えない人物でも外観画像から高精度に照合する『人物照合技術』を開発」:https://jpn.nec.com/press/201902/20190207_01.html

※7:「BluStellar(ブルーステラ)」は実績に裏打ちされた業種横断の先進的な知見と長年の開発・運用で研ぎ澄まされたNECの最先端テクノロジーにより、ビジネスモデルの変革を実現し、社会課題と顧客の経営課題を解決に導き、顧客を未来へ導く価値創造モデル:https://jpn.nec.com/dx/index.html