パナソニック ホールディングス㈱(パナソニックHD)は4月25日、佐賀県が実施した令和6年度自動配送ロボット走行事業業務委託に係るプロポーザルにおいて、自動搬送ロボット「ハコボ」を用いて様々なサービスに対応してきた実績や届出制(※1)に基づく導入実績、長期間のサービス提供に対応できる体制等が評価され、選定されたと発表した。

SAGAアリーナ前を走行するハコボ

また4月28日より、ハコボと遠隔運用サービスを活用して佐賀市のSAGAサンライズパーク(※2)周辺での自動走行を開始した。

パナソニックHDは、少子高齢化による労働者不足等の社会課題の解決に向けて、ロボットを活用したサービスの実用化に取り組んでおり、ハコボを用いた住宅街での配送サービスや都市部での商品販売、公園内でのパトロールや情報発信など様々な地域で多様なサービスを提供してきた。

本件では、佐賀県が抱えている物流分野の人手不足や買い物弱者等の社会課題の解決に向けて、住宅街でも受け入れられてきた高度な安全性能や親しみあるデザイン、コミュニケーション機能を有するハコボおよび安定の運行を支えてきた遠隔運用サービスを提供。届出制に基づき円滑に導入し、約1年間の定常運行を実施することで、ロボットの走行が日常的な風景となる社会に向けた第一歩を支援していくとしている。

●自動搬送ロボット「ハコボ」および遠隔運用サービスの提供内容(予定※3)
期間:2024年4月28日~2025年3月28日
内容:SAGAアリーナと佐賀市文化会館との間をハコボ(1台)が自動走行し、書類等の荷物を配送する。

東京・神奈川・大阪に設置された遠隔監視システムからオペレーターが常時、ハコボの状態を見守る。緊急時には遠隔からオペレーターがハコボを操作することも可能。SAGA2024 国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会期間中(2024年10月)は毎日走行する予定。同期間は、ハコボのキャビンを入れ替えて、商品販売など配送以外のサービス提供を検討している。

なお、同社として届出制に基づくロボットサービスの提供は4件目で、業界最多(※4)となる。

SAGAアリーナを出発するハコボ

SAGAアリーナ前を走行するハコボ

書類を受け取る様子

佐賀市文化会館内を走行するハコボ

遠隔監視の様子

※1:2023年4月1日施行の「道路交通法の一部を改正する法律」に規定された遠隔操作型小型車における届出制に基づくロボットサービスの提供

※2:2024年のSAGA2024 国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会の開催を契機として、2023年5月にグランドオープンしたエリア

※3:佐賀県の自動配送ロボット走行事業に応じて変更になる可能性あり。

※4:2024年4月25日時点。同社調べ。