セイノーホールディングス㈱(セイノーHD)は5月1日、中核会社の西濃運輸で事業基盤である特積み輸送の効率化と最適な物流を提案するロジスティクスを推進していくため、中部圏内に以下2件の設備投資を実施すると発表した。

1件は、愛知県清須市にトラックターミナルと物流倉庫を一体化した「ロジ・トランス」機能を備えた名古屋北支店を新設する。中部エリア内の物流拠点の強化と、効率的な輸配送体制の構築を実現する。

西濃運輸 名古屋北支店(イメージ)

新拠点は清洲東IC至近(約0.7㎞)に位置し、現在の枇杷島支店を移転、また、大曽根支店の集荷配達エリアの一部、一宮支店の物流機能を移管する。

枇杷島支店は1968年竣工以来、名古屋市西区、清須市、北名古屋市を管轄しており、愛知県内の経済・流通の中核地域を担っている。4階建ての施設は1階に全天候型の両面ターミナル用バース(100.4m×36.3m 2面/計48台のトラック接岸が可能)と、2階に倉庫用バース(100.4m/5台のトラック接岸が可能)があり、効率的な商品の積み降ろし作業が可能になる。

名古屋北支店は西濃運輸の「次世代物流拠点」を担い、今後も顧客のニーズに迅速に対応し、サービス向上に努めていくとしている。

●施設概要
施設名称:西濃運輸 名古屋北支店
所在地:愛知県清須市春日長久寺
構造:S造 地上4階建
敷地面積:1万6,760.94㎡
延床面積:2万7,855.29㎡
倉庫面積:1万5,016.26㎡
竣工:2025年12月予定

もう1件は、豊川支店の敷地内の既存の保管施設を、延床面積が約7倍となる新施設へ建て替えを行い、顧客ニーズへの迅速な対応と地域経済の発展に貢献する。

西濃運輸 豊川支店保管施設(イメージ)

同支店の保管施設は、愛知県豊川市内の豊川IC至近に位置し、1980年の竣工以来、特積み事業を行う西濃運輸豊川支店の保管施設として機能してきた。

今回、高まる顧客ニーズへの対応やさらなる業務効率化を図るため、保管施設の全面建替えを実施。床面積を従来の保管施設の約7倍に拡張し、進化を遂げた物流拠点となる。

竣工後は営業用倉庫として、荷役作業や特積み機能を活かした物流施設として顧客のニーズに合わせた高付加価値サービスの提供を予定している。

3階建ての施設は、1階施設内にバース(46.4m/12台のトラック接岸が可能)を設置し、2階、3階へは貨物用エレベーターで商品を上下搬送する。新施設では顧客の物流ニーズに合わせて、ワンストップで物流課題に対応することで、顧客の頼れるパートナーとして貢献していくとしている。

●施設概要
施設名称:西濃運輸 豊川支店保管施設
所在地:愛知県豊川町本野ケ原
構造:S造 地上3階建
敷地面積:2万6,330.26㎡
延床面積:9,180.71㎡
倉庫面積:8,384.28㎡
竣工:2025年2月予定

今回の設備投資は、収益拡大はもちろん、サプライチェーン全体における環境負荷低減にも貢献。同社は顧客やパートナーとの連携を強化し、チーム一丸となって「Green物流」の実現を目指すとしている。