Mujinは12月28日、トラスコ中山㈱の最先端旗艦物流センター「プラネット埼玉」において「MujinRobotパレタイザー」を導入し、これまで人に頼らざるを得ない作業として最後まで取り残されていた、高難易度の混載ケース積み付け自動化を実現したと発表した。

その結果、同センターでは取扱物量が2倍になっても人員増員することなく、安定的に作業を継続されているとしいている。

トラスコ中山は作業者への負担軽減を最優先課題と考えており、プラネット埼玉では様々な自動化機器を導入し、搬送・格納・箱詰め等をすでに自動化しているが、出荷時のケース積み付け工程では、上流の自動梱包機より高さがランダムなケースが排出されるため、パレットへの積み付けは臨機応変に対応できる作業者に頼らざるを得ない状況だった。

そこでMujinは周辺設備と連携し、リアルタイムに計算可能なMujinRobotパレタイザーの開発・導入により、積み付け作業を自動化した。これにより梱包~積み付け~搬送という出荷工程全体の自動化が実現された。

MujinRobotパレタイザーの開発・導入により積み付け作業を自動化

●動画
https://youtu.be/HhIhAV4_04U

●Mujinが自動化を可能にした3つのポイント
プラネット埼玉の出荷積み付け工程自動化におけるポイントは以下の3点。

(1)ロボット周辺機器との連携
MujinRobotパレタイザーが上位システムと連携して取得したケースサイズを使用するため、ロボット側で計測する必要がなく、効率的な稼働を実現している。

(2)異なる2パターンの積み付け
プラネット埼玉では、ケースサイズに応じて2パターンの積み付け方法をロボットが使い分ける。

①ケースサイズが同一の場合
同じサイズのケースのみを積み付ける場合には、2ケース同時に掴むマルチピックにより搬送効率を高める。

同じサイズのケースのみを積み付ける様子

②高さ違いのケースを積み付け
高さ違いのケースを同一パレットに積み付ける場合、ランダムに供給されるケースを、MujinRobotパレタイザーが最適な積み付け方法とロボット動作をリアルタイムで計算しながら、効率的に積み付けを行う。

(3)並行して3つのパレットへ積み付け
プラネット埼玉は、MujinRobotパレタイザーの可動域を最大限利用することで、並行して3つのパレットへの積み付けを実現している。

ロボットは、周辺環境や、最終的な荷姿などを考慮し、常に最適な経路で積み付けを行います。適切に積み付けを実行できるよう、ロボットのハンドに3Dビジョンを装着させることで、無人搬送機(AMR)によって設置されたパレットの位置を認識し、それに合わせて動作補正をします。また、3Dビジョンを各パレットの上に設置するのではなく、ロボットハンドに1台装着させることで、3Dビジョンの台数を削減し、価格低減にもつなげています。

並行して3つのパレットへ積み付ける様子

今回の導入にあたりトラスコ中山にはMujinの技術力の高さと、周辺機器との連携を含め、要望に合わせた対応力が評価されたとしている。

●MujinRobotパレタイザー
物流センターの出荷工程における混載ケース積み付け自動化ソリューションで、システム構成機器(3Dビジョンシステム、知能ロボットコントローラ、ロボットアーム、ロボットハンド)により、1台のロボットでパレット・カゴ車・カートトラックに対応でき、高積載効率を実現するとしている。
https://www.mujin.co.jp/solution/distribution/palletize/

●プロジェクト概要
本プロジェクトでは、トラスコ中山へ㈱オカムラの下、MujinのMujinRobotパレタイザーを導入した。