㈱シナモンは7月10日より「Flax Scanner for Case Mark」を販売開始した。

同システムは、輸出入する貨物の外装のケースマーク(荷印、シッピングマーク)と輸出入予定の貨物情報データベースのケースマーク情報を専用AI-OCRモデルと照合AIモデルを用いて自動照合することにより、人的ミスによるクロスラベルの防止や業務負荷の軽減、後継者不足の解消等を実現し、物流業界が抱える往年の課題を解決する。

「Flax Scanner for Case Mark」は、貨物のケースマークをタブレットのカメラで読み取ることで、貨物情報データベースの情報から該当する貨物情報をAIが見つけ出し、タブレットに候補表示するシステム。同システムは95%の読取精度、ならびに照合候補5位以内で96%照合精度を実現している。

Flax Scanner for Case Mark の運用イメージ

現在、多くの輸出入業務ではケースマークと貨物情報データベースのケースマーク情報を目視で確認している。輸出入業務におけるケースマークの読み間違いは、クロスラベル(ラベルの誤貼付)による配送間違いを招く致命的なミスとなり得るため、多くの企業で複数名による確認を行うのが通常。そもそもケースマークと貨物情報の照合には、長年の経験が必要とされ、業務に精通した熟練者が実施している。このような熟練者のノウハウの継承や人材確保は物流業界が抱える大きな課題といえるが、「Flax Scanner for Case Mark」はその課題解決を目的としている。

同システムは誰でも簡単に操作可能であるため、経験やノウハウを持っている熟練者に頼らず、まだ経験が浅い業務員でも、高い精度で業務を実施することが可能になるほか、作業者はケースマークを読み込んだその場で、貨物情報の作業指示確認やカーゴラベルの印刷、ならびに貼り付けを行うことができる。

これにより、入庫前の貨物情報の印刷やカーゴラベル印刷が不要になるため、ケースマークの照合作業にかかっていた時間が大幅に短縮される、としている。