インマルサット・グローバルは3月30日、海運市場をリードしている高速・大容量通信海上ブロードバンド・サービス「Fleet Xpress」を造船所でも利用可能にした。造船所向け「Fleet Xpress」は、新造船建造時に設置することにより、時間とコストのかかる港での設置作業を省き、プレフィットが船舶建造時の初期費用に含まれるVSATソリューションを船主向けに提供するもの。

インマルサット・マリタイム社長のベン・パルマーは、「Fleet Xpress for Shipyardsは、造船所や船主にとって画期的なソリューションで、設置の合理化、出港時のリモート接続、船内システム間の最適な統合を可能にする。我々は今回初めて造船所向けのサービス契約に、日本無線(JRC)とインテリアン社と調印できたことを大変嬉しく思う。両者は当社の付加価値を提供できるアンテナ・メーカーで、信頼できるパートナーだ」とコメントしている。

同サービスは、船舶の建造段階で「Fleet Xpress」の機能を造船所に提供することを可能にし、すべての端末、ケーブル、アンダーデッキユニットは「Fleet Xpress」のラインフィットサービスとして設置され、造船所の安全性を向上させ、最初の航海から迅速かつ信頼性の高い接続を提供するワンストップソリューションをオーナーに提供することが可能になる。

造船所にとっては高速通信に対する顧客ニーズの高まりに対応するため、早期に「Fleet Xpress」を導入し、引き渡し後の船舶の遠隔監視やメンテナンス機能を提供できるようになるほか、データを活用し、船舶に不適合とされるクレーム等の対策や予防的運用が可能となることで、(船主向けの)保証コストを最小化することができる。

本船には最先端のVSAT装置が搭載されているため、船主や管理者は帯域幅のニーズを完全に統合し、引き渡しの時点で試運転できることが保証され、乗組員は乗船後すぐに、高速かつ信頼性の高い接続を体感することができる。さらに「Fleet Xpress」は船上で様々なデジタルサービスや自動化を実現し、船のパフォーマンスと乗組員の福利厚生にさらなる利点をもたらす。

●インマルサット海事ビジョン
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