㈱豊田自動織機 トヨタL&Fカンパニーは10月15日、電動フォークリフト用スポットクーラ「TI-COOL」が2026年度グッドデザイン賞を受賞したと発表した。同賞はデザインと機能を両立させた優れた商品に与えられるもので、産業機器にふさわしい機能的かつタフなデザインが評価された。

TI-COOL
ハニカム構造の吹き出し口

●概要
近年、地球温暖化に伴う気温上昇や猛暑の常態化により、物流・製造現場における熱中症対策や労働環境改善の重要性が高まっている。2025年6月には職場における熱中症対策が義務化される等、作業者が安全かつ快適に働ける環境を整備することは、企業の大きな責任となっている。

そうした背景のもと、TI-COOLは高温・高湿度環境下で働くフォークリフト作業者の負担軽減と快適性向上への寄与を目的に開発された。優れた冷却性能とフォークリフトに求められる耐振性・耐水性を両立するほか、本体をコンパクトにすることで、作業者の視界を確保した。車両と調和するカラーリングや造形により、後付け機器でありながら車両との一体感を実現。冷風吹き出し口には伸縮ダクトを採用し、作業者が風向きを調整できるほか、蜂の巣状のハニカム構造により気流を整え、冷却効果を高めることで快適な作業環境づくりに寄与している。

また、フォークリフト単位で効率的に冷却することで、工場や倉庫全体の空調負荷低減にも寄与し、カーボンニュートラルへの貢献も見込まれる。

●評価ポイント(審査員コメント)
年々厳しさを増す猛暑のなか、工場や倉庫で稼働するフォークリフトの作業環境改善は、重要な課題であるが、全車両を冷房付きへ更新するのも容易ではない。その点、既存車両に後付けでき、フォークリフト本来の機能を損なわずに作業者の快適性を高める本製品は、現場の切実なニーズに応える優れた提案である。工場全体を冷却する必要がないため省エネルギーにもつながる。製作者が長年培ってきた技術力をふんだんに取り入れた冷却機能に加え、車両の操作性を損なわずに、車体との一体感を持たせた外観デザインに落とし込んだデザインも秀逸である。シンプルかつ実用的なかたちにまとめた点を高く評価した。

グッドデザイン賞

●グッドデザイン賞について
(公財)日本デザイン振興会が主催するもので、1957年に創設されたグッドデザイン商品選定制度を発端とする、日本で唯一の総合的なデザイン評価・推奨の運動。現在に至るまで65年以上にわたって、 デザインを通じて日本の産業や生活文化を向上させる運動として展開されている。これまでの授賞件数は5万4,000件以上にのぼり、今日では国内外の多くの企業や団体が参加。グッドデザイン賞受賞のシンボルで ある「Gマーク」は、すぐれたデザインを示すシンボルマークとして広く親しまれている。