㈱豊田自動織機は11月6日、同社が設定した温室効果ガス排出削減目標について科学的根拠に基づいた目標である点が認められ、国際的なイニシアティブである「SBTi(Science Based Targets Initiative)※1」の認定を今回取得したと発表した。

同社の2030年度までのCO2排出削減目標として、Scope1およびScope2では「自社の生産活動などに伴うCO2排出量を42%削減(2021年度比)」と定め、Scope3(カテゴリ11)については「当社が販売した製品の使用時におけるCO2排出量を30%削減(2018年度比)」の目標を新たに設定し、CO2排出削減に向けた取り組みを推進していくとしている。

●豊田自動織機の2030年度CO2排出削減目標
[対象/基準年度/2030年度目標]
▽Scope1(※2),Scope2(※3)/2021年/42%削減
▽Scope3(※4)(カテゴリ11)/2018年/30%削減

※1:SBTi:CDP、国連グローバル・コンパクト、世界資源研究所(WRI)、WWF(世界自然保護基金)の4機関が2015年に共同で設立したイニシアティブ。企業が科学的知見と整合した目標(SBT:Science-based target)を設定することを支援・認定している。

※2:Scope1:自社の燃料使用や工業プロセスに伴い、直接排出される温室効果ガス。

※3:Scope2:他社から供給された電気や熱を自社で使用することに伴い、間接的に排出される温室効果ガス。

※4:Scope3(カテゴリ11):自社が販売した製品の使用段階において間接的に排出される温室効果ガス。

同社は、地球と調和した豊かな暮らしを実現する持続可能な社会を目指す「グローバル環境宣言」のもと、長期ビジョンである「2050年にめざす姿」の中でグローバルでのCO2排出ゼロを掲げ、そのビジョンに基づいた5か年実行計画である「第七次環境取り組みプラン(2021-2025)」を策定し、環境活動に取り組んでいる。

今回の取り組みを確実に推進するため、生産活動から製品使用段階までのCO2排出削減についてScope1、2、3として、科学的な根拠に基づき2030年度までの具体的な数値目標を新たに設定した。生産活動における省エネをはじめ、生産技術の革新、太陽光発電設備の導入による再生可能エネルギーの活用や、製品においては高効率化・軽量化、HEV・PHEV・BEV・FCEV等の電動車向け部品の開発、水素を燃料とする燃料電池フォークリフトやカーボンニュートラル燃料を活用したフォークリフト等、新たな技術の開発、市場への導入を一層進めていくとしている。