国土交通省道路局は7月25日、トラックドライバーに対する時間外労働の上限規制の適用や、担い手不足等の物流危機への対応、温室効果ガス削減に向けて新たな物流形態として、道路空間を活用した「自動物流道路」の構築に向けた検討を進めるため、「自動物流道路に関する検討会」を設置しているが、今回、第1回検討会から第5回検討会までの議論を踏まえ、「自動物流道路のあり方 中間とりまとめ」がとりまとめられたと発表した。

●中間とりまとめのポイント
○自動物流道路のコンセプト
人手不足等の物流危機を転機と捉え、カーボンニュートラル等の社会の変化に対応するため、道路空間を活用した物流専用空間の構築と、無人化・自動化された輸送手法の組み合わせによって、新たな物流形態である自動物流道路を構築する。

人的リソースの制約を離れた小口・多頻度輸送による省スペースでの安定輸送や輸送と保管を統合したバッファリング機能による物流全体の効率化が可能となることから「持続可能で、賢く、安全な、全く新しいカーボンニュートラル型の物流革新プラットフォーム」をコンセプトの柱とする。

○方向性
・物流の全体最適化:需要平準化・標準化等のロジスティクス革命に貢献
・物流モードのシームレスな連結:積替えバリアを解消し、新しいモーダルシフトを実現
・カーボンニュートラル:低炭素技術を導入し、環境負荷を最小限に抑制等

○自動物流道路が社会の役に立つ姿が実現できるよう、関係省庁、関係事業者、大学等と連携して議論を進めることが重要であり、引き続き、同検討会で議論を進めていくとしている。

●「自動物流道路のあり方 中間とりまとめ」
○概要
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001756801.pdf
○本文
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001756698.pdf
○会議資料・議事要旨
https://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-council/buturyu_douro/index.html