横浜冷凍㈱(ヨコレイ)は7月26日、新潟県長岡市に「長岡物流センター(仮称)」を新設すると発表した。7月25日に現地で起工式が執り行われ、同社役職員および施工関係者が出席した。
食のインフラを支える企業として、以前より北信越地区の営業冷蔵倉庫(収容能力)が少ないこと、また、能登半島地震を機に国内のBCPの観点からサプライチェーン強化も含め、日本海側初となる長岡物流センター(仮称)の新設を行うこととした。
建設予定地は、関越・北陸各高速自動車道を分岐する長岡JCT最寄りの長岡ICまで10km以内、長岡北スマートICまでは5㎞以内に位置し、かつ国道8号(長岡バイバス)へのアクセスも良好で、東西南北に交通の利便性も非常に高い場所になる。
同センターは、同社の営業エリア拡大および将来の貨物構成の変化や自動化・効率化機器の導入等に柔軟に対応できる施設構成で、物流2024年問題解決に向けて物流集積地、配送網の変化に伴う貨物構成の急激な変化や、省力化(自動化機器・高効率マテハンの導入)、入居テナントへの対応等、施設運用段階で事業者の多様なハンドリングも対応可能にするユーティリティゾーンを広く完備すると共に、他センター同様、BCP対策も万全を期した横浜冷凍の北信越地区の要となる。
施工主挨拶では、同社の吉川俊雄会長が出席者へ、同センター建設に関しては様々な面を1年かけて再見直しを行い、関係者の協力により同日の着工となったことも含め感謝の意を表した。
また、「今後のコンセプトを考えた際に2024年問題から物流関係企業より、新潟北陸方面に荷物を持っていくが到着してからの集散地が不足しているということで相談を受け、その中で長岡JCTの開通と同時に物流網を確認し長岡に着目しました。新潟地区は、今後の物流に対応できる営業倉庫が不足していることと、現状のヨコレイの物流網が太平洋ベルト地帯に位置しており、東海沖地震などの大地震が起こると取り沙汰されている中、有事の際は太平洋側の道路網は寸断されるであろうと推測し、全体的なBCP対策を行うことで日本海側の物流網が生かされる中心的な地区になる」と述べた。
●施設概要
施設名称:長岡物流センター(仮称)
工期:2024年7月~2026年夏(予定)
住所:新潟県長岡市稲保4丁目558番地7
構造・規模:鉄筋コンクリート造+一部鉄骨造(地上3階)
敷地面積:2万1,250㎡
延床面積:2万1,869㎡
建築面積:7,665㎡
収容能力:2万7,272t(F級:2万3,641t C級:1,174t ユーティリティゾーン:2,457t)
主な設備:高効率省エネ型自然冷媒冷凍機、陽圧デジカント空調システム、自然対流冷却設備、ジェネレーター連結システム、メカニカルボイド、EV自動車充電ステーション、カーゴナビゲーションシステム&電動式移動ラック他
竣工:2026年夏(予定)