国土交通省海事局は5月29日、中・長距離フェリー、RORO船のトラック輸送に係る積載率の動向(令和6年1~3月実績)の調査結果を公表した。

積載率にまだ余裕のある航路もあり、荷主・物流事業者には今後のモーダルシフト推進に向けた検討に活用してほしいとしている。

令和5年6月2日に、「我が国の物流の革新に関する関係閣僚会議」が取りまとめた「物流革新に向けた政策パッケージ」において、「トラック長距離輸送から鉄道や船舶へのモーダルシフトを強力に促進し、最適なモードを活用したモーダルコンビネーションの展開を図るために、~(中略)~フェリーの積載率についての定期的な調査・荷主企業等への情報提供を行い、利用可能な輸送力について周知することにより、鉄道や船舶の利用促進及び積載率の向上を図る」とされている。

それを受けて同省海事局では、中・長距離フェリーおよびRORO船のトラック輸送に係る積載率の動向を調査し、その結果を令和5年8月より公表している。

同調査は中・長距離フェリーおよびRORO船事業者へのアンケート調査により、対象期間中(今回は令和6年1~3月)のトラック輸送に係る積載率動向の概算値を算出したもの。今後も随時調査を実施してその結果を公表していくとしている。

●中・長距離フェリー、RORO船のトラック輸送に係る積載率(令和6年1~3月実績)調査結果
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001744668.pdf

○参考:積載率70%未満だった航路
 中・長距離フェリー:北東北~北海道(上り下り)、中京~東東北(上り下り)、阪神~北海道(上り下り)、阪神~北四国(上り下り)、北四国~北九州(上り下り)、阪神~中九州(上り下り)
 RORO船:東東北~北海道(上り下り)、京浜~北四国(上り)、阪神~南中国(下り)、北陸~北九州(上り下り)、阪神~北九州(上り下り)

※RORO船については、現時点で協力が得られた一部事業者の数値を公表している。
※実際には季節や曜日、ドック期間(定期整備)によっても変動があるため、あくまで参考となる。