㈱ダイフクは5月29日、半導体メーカー、半導体製造装置・自動搬送装置メーカーや標準化団体等、15の企業・団体により設立された「半導体後工程自動化・標準化技術研究組合」(SATAS)に設立メンバーとして参画したと発表した。

今後、SATASは後工程自動化に必要な技術およびオープンな業界標準仕様の作成、装置の開発と実装、統合されたパイロットラインでの装置の動作検証を行い、2028年の実用化を目指す。同事業で得られた知見や技術を既存および新規工場へ導入・実装していくことが、実用化における重要な目標となるとしている。

昨今、半導体は経済安全保障推進法上の「特定重要物資」と位置付けられ、半導体業界に関わる企業は、様々な地政学的リスクを踏まえ、より強靭なサプライチェーンの構築に向けた柔軟な対応が求められている。また、今後のAI時代に向けて、半導体のさらなる微細化技術と共に、より高度なパッケージング技術の進化が期待されている。

それらをよりサスティナブルな方法で実現するには半導体製造の後工程工場における自動化が急務とし、SATASは半導体業界を代表する半導体メーカー、半導体製造装置や自動搬送装置メーカー等が中心となって、後工程の自動化に必要な技術を開発して共同検証し、標準化を目指すことで、従来の半導体製造にトランスフォーメーションを促し、より効率的かつサスティナブルで柔軟なサプライチェーンの実現を目指すとしている。

●SATAS概要
設立日:2024年4月16日
理事会:理事長:鈴木国正氏(インテル㈱ 代表取締役社長)
理事:高橋知樹氏(㈱三菱総合研究所 全社連携事業推進本部 情報 通信分野担当本部長)
理事:浜島雅彦氏((有)セミ・ジャパン 代表取締役)
監事:三尾美枝子氏(紀尾井町法律事務所 弁護士)
組合員(50音順):インテル㈱、オムロン㈱、シャープ㈱、信越ポリマー㈱、シンフォニアテクノロジー㈱、(有)セミ・ジャパン、㈱ダイフク、平田機工㈱、㈱FUJI、㈱三菱総合研究所、ミライアル㈱、村田機械㈱、ヤマハ発動機㈱、㈱レゾナック・ホールディングス、ローツェ㈱
本部所在地:東京都千代田区永田町 2-10-3 株式会社三菱総合研究所内
事業内容:半導体後工程の自動化・標準化に係る研究開発を推進。半導体生産の経済性に大きな影響を及ぼすことになる後工程に着目し、省力化・自動化推進に必要な装置・システム間の標準化を進め、プロト、商用モデル、パイロットラインでの検証を行う。

●SATAS体制