日本GLP㈱は1月9日、GLPグループが支援するMonoful Venture Partners(MVP)がミドル・レイターステージを中心にスタートアップ企業への出資・事業支援を行うMonoful Venture Partners 1号ファンドの追加クロージングを実施し、㈱日本政策投資銀行(DBJ)が出資参画したと発表した。
MVPは引き続き、150億円超のファンド規模を目指して投資家の募集を行っている。
市場規模20兆円超にも及ぶ物流業界は、EC市場の急速な発展の裏で、物流2024年問題や就労人口不足の問題、紙媒体や電話・FAX等のアナログで非効率な情報伝達手段に対して、デジタル化による生産性向上が強く期待されている分野の1つ。したがって、関連分野のテクノロジースタートアップ環境（エコシステム）も今後急速な拡大が予想されている。
物流分野と密接な関係にある分野で事業領域の拡大や企業の価値向上を図る投資家様を中心に出資を募り、2022年12月より運用を開始した同ファンドは、物流・不動産領域そのものにとどまらず、ロボティクスやAI／人工知能といったディープテック、FinTech、EC等、物流および物流を構成し密接に関わるインフラや分野における、ミドル・レイターステージを中心とした国内スタートアップ企業への投資と事業支援を行っている。
今回、その追加クロージングとしてDBJの出資参画を迎え、MVPはDBJと共に、国内企業の競争力強化やスタートアップエコシステムの活性化に寄与するものとして、物流エコシステムの強化を目指し、成長資金に係る市場の発展や地域経済の活性化、競争力強化に向けた企業の取り組みを積極的に支援していくとしている。
なお、本件はDBJの「特定投資業務[※1]」の一環である「DBJスタートアップ・イノベーションファンド[※2]」を活用している。
GLPグループが持つ強固な物流不動産事業の基盤を活用し、スタートアップ企業への投資と事業支援を行うことで、ファンドのパフォーマンス最大化を目指すと共に、20兆円超規模の物流業界全体のデジタル化や生産性向上に引き続き貢献していくとしている。
今後MVPは継続して参画投資家の募集を通じ、同ファンドの規模拡大を目指すとしている。
●本ファンドの概要
ファンド総称：Monoful Venture Partners 1号ファンド（シンガポール法に基づき設立されたファンドおよび日本の投資事業有限責任組合により構成）
ファーストクローズ時点のファンド総額：129億円
主な投資対象：物流、不動産、ロボティクスやAI/人工知能（いわゆるディープテック）、FinTech、EC等の物流および物流を構成し、密接に関わるインフラや分野における国内ミドル・レイターステージを中心としたスタートアップ企業
URL：http://monofulventurepartners.com
問い合わせ：http://monofulventurepartners.com/contact
※1：民間による成長資金の供給の促進並びに地域経済の活性化及び我が国企業の競争力の強化を図るため、国からの一部出資（産投出資）を活用して、成長資金を時限的・集中的に供給する業務。
※2：「特定投資業務」において、スタートアップの創出・育成、イノベーションエコシステムの構築等に向けた取り組みを推進するため設置した資金枠。
