ヤマトホールディングス㈱は10月4日、「KURONEKO Innovation Fund」(運営者:グローバル・ブレイン㈱)を通じて、VR技術による仮想空間で不動産物件の内覧が可能なシステムや住宅の購入検討において必要な資料やコンテンツをクラウド上に集約するプラットフォーム機能を備えた空間コミュニケーション・プラットフォーム「ROOV(ルーブ)」を提供する㈱スタイルポートへ出資を実行したと発表した。

スタイルポートの「ROOV」イメージ

スタイルポートは、“不動産×テック”により、不動産業界における新しい価値創出を目指すスタートアップで、不動産業界での経験豊富な経営陣が集まり、3次元CG技術を基軸としたサービスを開発・提供している。スタイルポートが提供する空間コミュニケーション・プラットフォーム「ROOV」は、購入検討者向けVR内覧システム(ROOV walk)と不動産企業向け販売支援システム(ROOV compass)が一体化したサービスツール。大手不動産デベロッパー約100社(2023年9月時点)が「ROOV」を採用している。

今回、「KURONEKO Innovation Fund」は、スタイルポートのVR技術によって、購入検討者は現地に足を運ばなくても物件の空間をイメージできるだけでなく、家具を仮想空間上に配置することで、より実物に近い部屋を再現できる等、顧客体験の向上が期待できる点と、同技術を空間におけるDXと捉えた場合、物流を含む幅広い分野での利活用が可能な将来性を評価し、出資を決定したとしている。同ファンドのポートフォリオにスタイルポートを組み入れることで、スタイルポートの成長を支援するほか、不動産分野におけるDXの知見を深め、新たな価値提供の実現に向けた検討を進めていくとしている。