㈱ライナフは8月10日、置き配をすでに導入済みの管理会社を対象に「置き配に関するアンケート調査」(※1)を実施したと発表した。

●「置き配に関するアンケート調査」回答結果について
①「置き配サービス導入」の効果について
「リーシング強化につながった」「宅配ボックス関連のトラブルが減少」とプロパティマネジメントに寄与できたことが判明した。

②管理会社の「置き配サービス」推進について
置き配サービスの導入を今後も推進していきたいかの問いに対して、約6割が「推進していきたい」と回答した。「導入したくない」の回答は1社もなかった。

「様子見」と答えた企業に対して「置き配を推進する条件」を調査したところ、「自社または同エリアの入居者利用率や満足度の確認ができたら」が7割を占めた。

③「置き配サービス」導入の目的について
置き配サービスを導入した理由について「入居者利便性が高まるから」が9割、「導入が無料だったから」が約5割、「入居募集強化のため」「宅配ボックスの不足やトラブル改善のため」が4割となった。同項目は複数回答可として調査した。

④「置き配サービス」導入後のトラブルについて
一方、導入後にトラブルが発生したかについては「いいえ」が9割とほとんど問題が起こっていないことが判明した。「はい」の回答者から発生原因について聞くと、半数が「機器のトラブル」と回答した。このことから、置き配サービス利用から生じるトラブルやクレームは少ないことが見受けられる。

⑤「宅配ボックス」に関するトラブル・クレームについて(※2)
「宅配ボックスに関するトラブルやクレームを改善したいか」について9割(95%)が減らしたいと感じていることが判明した。

⑥宅配ボックストラブルの内容について(※2)
トラブル・クレームの発生原因は「一部入居者による占有」、「誤配送」「詰め込みなど不適切な使用」の順に多いことが判明した。その際の現地対応について、8割もの管理会社が対応していることがアンケート結果から見えてきた。

⑦置き配サービス利用者へのアンケート(※3)について
実際に置き配を利用している入居者へアンケートを取ったところ、「ほとんどなくなった」が5割にのぼり、残りも「半分以下になった」「少し減った」と回答。「いいえ」の回答はなかった。併せて、「次に住む物件も置き配対応が良いか」と尋ねたところ、8割が「良い」と回答した。

●「スマート置き配」
https://lp.linough.com/smartokihai

「スマート置き配」はオートロック付きマンションにおいて、スマートロック「NinjaEntrance(ニンジャエントランス)」を用いて共用エントランスの鍵をデジタル化することで、受取側があらかじめ指定した場所に配達員が荷物を届けるサービス。導入の目的は「宅配ボックス不足解消による再配達削減」および「誤配や無理な詰め込み、空の状態での使用など宅配ボックスのトラブルの削減」としている。

●「スマート置き配」の特長と目標
「スマート置き配」は、配送パートナーごとに認証された配達員のみが入館できる仕組みのため、エントランスの解錠履歴は全て記録される。マンションオーナー・管理組合・管理会社の「初期費用」、「月額費用」、「工事費用」等はすべて無料。オプションで内覧時など遠隔で解錠可能にする各種エントランス操作を付与することもできるので、所有者・管理会社にとって多くのメリットがあるとしている。

※1:管理会社に対して「置き配に関する」アンケート調査を同社で実施した。期間は2023年6月13日~6月30日。管理会社133社から回答を得ることができた。

※2:アンケートのうち、「宅配ボックス」に関するトラブル・クレームについて回答した77社のデータを基に作成した。

※3:置き配利用者に対して、2023年4月にアンケート調査を実施し、回答を得た77人のデータを基に作成した。