横浜冷凍㈱(ヨコレイ)は8月10日、北海道河西郡芽室町の芽室東工業団地の既存3センターの近隣に「十勝第四物流センター(仮称)」を新設すると発表した。同日、現地で起工式が執り行われ、来賓の佐野寿行芽室副町長、ヨコレイ役職員および施工関係者が出席した。

十勝第四物流センターの新設イメージ

建設地の十勝平野は、北海道東部に位置し、良質な水や空気など環境に恵まれた肥沃な大地は、日本における農産物の一大産地となっているほか、芽室町は道東自動車道が通り、オホーツク海側から苫小牧への中継地点となる交通アクセスにも優れた地域でもある。

農業王国十勝では、乳製品や冷凍食品の取り扱いも増え、低温物流ニーズの増大を支えるべく、設備のさらなる拡大を図り、既設の3センターを含む4センター合計の収容能力は8万7,000トンを超え、道内最大級の低温物流基地となる。

設備面においては省力化を推進し、同社グループのベトナムヨコレイ ベンルック物流センター(仮称)に次ぐ同社では国内初の自動倉庫(全自動ラック)を導入、全自動ラック地震対策として減震ラック(揺れを減少させ格納物の落下を低減)、減崩ストッパー(パレットの飛び出しを防止)、感震計(クレーンを一時停止)、ゾーン管理(不安定な商品は揺れの少ない下段へ入庫する様ソフト上で制御)設備を設置した。

省エネ設備としては、同社十勝地区では初の太陽光発電設備およびリチウムイオン蓄電池、その他、省エネ型自然冷媒冷却設備、陽圧空調システム、BEMS(ビルディング・エナジー・マネージメント・システム)等、消費電力を大幅に削減し、災害時のBCP対策も充実させた、「人」に「もの」に「地球」にやさしい最新鋭の次世代型の冷蔵倉庫としている。

●十勝第四物流センター(仮称)概要
工期:2023年8月10日~2025年4月
住所:北海道河西郡芽室町芽室北1線9-30
構造・規模:鉄骨造
敷地面積:7,739㎡(2,341坪)
延床面積:5,035㎡(1,523坪)
建築面積:4,361㎡(1,319坪)
収容能力
・新設棟(第四物流センター)
  2万3,233t [全自動ラック倉庫(F級):22,895t 仮置室(F級):338t]
・既設棟合計(第一~第三物流センター)
  6万4,130t[F級:37,447t C&F級:8,486t C級:18,197t]
主な設備
・同社初の全自動ラック倉庫 収容パレット枚数7,680PL
《全自動ラック地震対策》①減震ラック②減崩ストッパー③感震計④ゾーン管理
・太陽光発電設備(150kW)
・リチウムイオン蓄電池(73.7kWh)
・省エネ型自然冷媒冷却設備
・陽圧空調システム
・全館LED照明
・BEMS(ビルディング・エナジー・マネージメント・システム)
・フードディフェンス対応 ⇒ 入退館・監視カメラシステム
竣工:2025年4月予定