㈱HacobuとBIPROGYは2月27日、物流・輸配送領域における協業契約を締結した。

また、BIPROGY㈱グループのEmellience Partners㈱がHacobuの第三者割当増資を2022年11月29日に引き受け、資本提携を行った。

BIPROGYのトラック予約受付サービス「SmartTransport(スマートトランスポート)」とHacobuのトラック予約受付サービス「MOVO Berth(ムーボ・バース)」の統合をはじめ、双方の物流サービスのノウハウ集結、また、Emellience Partnersの資本提携によって、物流DXにおけるビジネスエコシステムの構築等、社会課題解決に向けた包括的な協業を推進していくとしている。

Hacobuは「持続可能な物流インフラを創る」のビジョンのもと、個社の枠を越えた物流ビッグデータの分析・活用基盤となる「物流情報プラットフォーム」の構築を推進。企業や自治体の物流DXを支援するクラウド物流管理ソリューション「MOVO」とコンサルティングサービス「Hacobu Strategy(ハコブ・ストラテジー)」を事業展開しており、2022年12月にトラック予約受付サービス「MOVO Berth」の累計利用ドライバーの数(※1)が日本のトラックドライバーの約半数(※2)に相当する42万名を突破した。

一方、BIPROGYはトラック予約受付サービス「SmartTransport(スマートトランスポート)」の提供だけでなく、幅広い業種・業界でのシステム構築やサービス提供で得た知見やノウハウをもとに、様々な顧客やパートナー企業と共に社会課題を解決するビジネスエコシステムを創出・拡大している。

両社は物流・輸配送領域における社会課題解決の必要性、その手段として物流情報プラットフォームの展開が必要である点に合意し、それぞれの強みを生かすことによって、物流の社会課題解決のスピードアップと両社の成長加速を実現するべく、協業契約を締結する運びとなった。併せて、資本提携によってHacobuの財務基盤を強化するほか、中長期的な協力に向けたコミットメントを相互に確認した。

●資本業務提携の内容
①BIPROGYが有する「SmartTransport」をHacobuへ譲渡し「MOVO Berth」に統合。トラック予約受付サービスでシェア圧倒的No.1に。
Hacobuが提供するトラック予約受付サービス「MOVO Berth(ムーボ・バース)」は、大小様々な物流拠点でシェアNo.1(※3)の実績を有している。他方、BIPROGYもトラック予約受付サービス「SmartTransport(スマートトランスポート)」を提供しており、シェアNo.4(※3)の実績を有している。

両社はSmartTransrpotを2023年4月1日にHacobuに譲渡し、サービスラインアップを一本化することで合意した。今回の譲渡後も、BIPROGYはHacobuからSmartTransportのライセンスを受け、引き続き既存顧客に対してSmartTransportのサービスを提供するほか、今回の協業契約締結日以降、順次MOVO Berthへの切り替えを進めていくとしている。

②Hacobuが有するクラウド物流管理ソリューション「MOVO(ムーボ)」をBIPROGYが販売
BIPROGYの幅広い顧客ネットワークを生かし、販売代店理契約を締結し、BIPROGYからもMOVOを販売する。MOVOは輸配送に関わる複数のアプリケーション群から構成され、荷主・物流事業者等、幅広い顧客の輸配送に関する課題に対し、様々な切り口からの解決を目指す。

③Hacobuが強みを持つコンサルティングサービスと、BIPROGYが強みを持つシステムインテグレーションサービスの相互連携・データ活用による新たな価値創造
Hacobuは、企業の物流DX推進に向けたコンサルティングを専門とする「Hacobu Strategy」を有しており、コンサルティングファーム、小売・流通業界の外資系大手等で物流やSCM部門の責任者を歴任した物流のスペシャリストが揃っている。

BIPROGYは創業60年以上に渡りシステムインテグレーターとして顧客課題を解決し、社会や産業を支えるシステムを構築してきた。その経験と実績をバックボーンに、様々なパートナーと共に社会を豊かにする新たな価値創造と社会課題解決の取り組みを進めている。物流分野では、トラック予約サービスSmartTransrpotの提供や、基幹システム・倉庫管理システム(WMS)・輸配送管理システム(TMS)など多くのシステム開発およびシステム間連携を実施してきた。これまで培ってきた知見を生かし、HacobuのMOVOとBIPROGYの物流ソリューション、さらに顧客の保有するシステムを連携させることにより、企業・業種の垣根を超えたデータ活用を実現する。

両社の得意分野で連携することにより、SCMの最適化・標準化・省力化を図り、社会課題解決に向けたロジスティクス4.0(※4)の取り組みを加速させていくとしている。

④Emellience Partnersによる第三者割当増資の引き受け
BIPROGYグループのEmellience Partnersは、Hacobuの第三者割当増資を引き受ける。今回の資本業務提携に際し、Emellience Partnersは4.9億円の出資を行った。Emellience Partnersは、DX領域でのビジネスを支援し、外部の顧客・パートナー企業と積極的に共創的事業創出を行っている。Hacobuの財務基盤を強化し、BIPROGYグループとHacobuの中長期的な社会課題解決に向けた協業を実現する。