㈱西友は9月27日、LEAFRU㈱と共同で取り組む西友大森店(東京都品川区)内の「店内植物工場」の面積を約2倍に拡大すると発表した。今回の拡充により、9月27日より植物工場で収穫されたレタス(グリーンリーフ)の販売店舗を首都圏132店舗に倍増した。

植物工場内観
植物工場外観

西友では、植物工場の運営を手掛けるLEAFRUと共同で、2020年2月に上福岡店(埼玉県ふじみ野市)、2021年3月に大森店の店内に、植物工場の導入を行い、水耕栽培で育てたレタス(グリーンリーフ)を販売している。この“店舗育ち野菜”のレタス(グリーンリーフ)は、「安心・安全な衛生管理と無農薬(※)栽培」、「産地(首都圏店内)からの販売店までの距離が近く鮮度が高い」、「エグ味が少なくておいしく、クリーンな環境育ちのためさっと洗うだけですぐに召し上がれる」点等で好評を博している。また、天候に関わらず安定供給が可能で、店産店消・地産地消が可能となることから、同社ではSDGsの実現にも貢献できると考えている。

昨今、植物工場開設の動きが小売各社で活発化しており、顧客の関心が高まる中で、これまで店内植物工場産のレタスを販売していない店舗の顧客からも、この商品を購入したいという声を受けているとしている。西友とLEAFRUは、より多くの顧客に安心・安全な無農薬野菜を提供するために、既存の大森店内植物工場を、従来の45坪から80坪へと約2倍の規模へ拡大。これにより、上福岡店と合わせ1日あたりの生産数は1,100株に増え、2022年9月27日より、従来の66店舗から倍増の132店での販売が可能となるとしている。

※栽培期間中は農薬不使用

●西友上福岡店・大森店 店内植物工場の概要

植物工場内ではLEAFRUのスタッフが「種まき」「育苗」「収穫」までの作業を担う。毎日収穫、個包装された野菜は、衛生状態が保たれた状態で各店の青果売場に並ぶ。加えて、上福岡店・大森店は首都圏内の地産地消を実現する出荷拠点としての役割も担うとしている。

●西友オリジナル商品 レタス(グリーンリーフ)について

商品名・価格:サラダレタス 1株137円(税抜)/147.96円(税込)
1日の収穫量:約1,100株
販売場所:西友大森店、上福岡店を含めた首都圏132店舗の青果売場
店内植物工場産のグリーンリーフの特徴:
・店産店消
 店舗内の植物工場から収穫したばかりの鮮度の高い商品が売場に並ぶ。野菜売場に直接届けるため、ゼロ・フードマイレージを実現し、食料の輸送に伴う環境への負荷軽減にも貢献する。
・味わい
 柔らかく、優しい味わい。さっと洗うだけで召し上がれる。
・安定供給
 天候に影響されず、1年を通じて一定の品質、価格での安定供給が可能。
・安心・安全
 栽培期間中農薬を使用しない水耕栽培。

●店内植物工場について
一般的に、植物工場を導入するには初期導入コストが高く、それに伴い販売価格も高価になりがちとされている。西友の店内植物工場に採用している、プランツラボラトリー㈱が東京大学との共同研究により開発した植物工場システム「PUTFARM」は、敷地の広さや屋内・屋外を問わず様々な場所に設置できることに加え、従来の植物工場と比べ導入コストは2分の1~3分の1と大幅な削減を実現しており、すでに多くの稼働・栽培実績を上げている。

また、最適化された工場内の空間環境や、データに基づく栽培ノウハウの下、顧客のニーズに沿った様々な品種を、安心・安全かつ安定的に供給することを実現している。

●LEAFRU社について 
植物工場に関する研究開発・コンサルティングを手掛けるプランツラボラトリー㈱の100%子会社。植物工場の運営ならびに野菜の販売・卸売りを手がける。
https://www.leafru.com/
https://www.plantslaboratory.com/