SGホールディングス㈱(SGHD)は2月7日、同社子会社のSG HOLDINGS GLOBAL PTE. LTD(SGG社)または同社が新たに設立する完全子会社を通じて、Morrison Express Holding Corporation(MEHC)が保有する、台湾に拠点を置くグローバル・フレイトフォワーダーであるMorrison Express Worldwide Corporation(MEWC)の全株式を取得することについてMEHCと合意し、同日に株式譲渡契約を締結することを、同日開催の同社取締役会で決議したと発表した。

SGHDは企業理念を実現するために、長期ビジョン「Grow the new Story. 新しい物流で、新しい社会を、共に育む。」を掲げ、「宅配便以外の事業を成長エンジンとする2030年度の連結営業収益2.2兆円の達成」と「2050年でのカーボンニュートラル実現」を目指している。また、長期ビジョン実現に向け、「持続可能な成長を実現する次世代の競争優位性創出」を基本方針とする中期経営計画「SGH Story 2024」を策定し、「国際・海外向けサービスの強化」を重点戦略の1つとして取り組んでいる。

MEWCおよび同社関係会社のグループは、国際貨物運送、コントラクト・ロジスティクス、国内輸送、通関サービス事業をはじめとした総合物流ソリューションを提供する、大手グローバル・フレイトフォワーダー。同社グループは世界94か所の拠点と100か国以上で事業展開するネットワークを有し、航空貨物輸送業界を代表する事業者として広く認知されている。

1972年に設立されたMEWCは、台湾を拠点とするローカルなフォワーダーから、航空貨物市場における世界トップ20社のうちの1社へと成長した(※1)。グローバル企業としての発展は、戦略的な成長とオペレーショナル・エクセレンスに裏打ちされている。ハイテク産業の複雑なバリューチェーンの全体にわたって物流の専門的知見を提供することで、同産業において重要な役割を果たしているほか、半導体ファウンドリ、半導体製造機器メーカー、ブランド電子製品企業等、世界有数のテクノロジー企業を主な顧客基盤としてサービスを提供している。この幅広い顧客基盤はハイテク物流におけるMEWCのリーダーシップと、質の高いサービスの提供に対するコミットメントを示している。

SGHDのフレイト・フォワーディング事業との関係において、MEWCの航空フレイト・フォワーディングおよびハイテク業界における強みは、SGHDの中心企業であるエクスポランカ社が強みとする海上フレイト・フォワーディングおよび商材(アパレル・日用雑貨)との補完関係が望める。今回の株式譲渡取引は航空フレイト・フォワーディングの事業領域の拡大、およびアジアを中心としたグローバル物流ネットワーク強化等の観点から、SGHDグループの企業価値向上に大きく寄与するものと判断し、実施することを決定した。

※1:ARMSTRONG & ASSOCIATES, INCによる2023年航空貨物量データに基づく

●スケジュール
取締役会決議日:2025年2月7日
契約締結日:2025年2月7日
株式譲渡実行日:2025年7月1日(予定)