(一社)日本物流団体連合会は9月22日、令和5年度第2回「海外物流戦略ワーキングチーム会合」を千代田区の全日通霞が関ビルで開催した。同会合は、物流事業の海外展開に関する課題を官民連携で検討するもので、会員企業や国土交通省から41名が参加した(うち20名がWeb参加)。

会合が開催された全日通霞が関ビル

令和5年度のワーキングチームでは、物流業界のグローバル化を進める上で重要な「ベトナムの物流事情」について調査を行っている。

第1部の講演会では、㈱アプライズ 代表の岩堀克英氏が講師として招かれ、「ベトナム進出における雇用の課題と魅力」と題して講演した。講演にはWeb参加者を含めて合計77名が参加した。

アプライズの岩堀克英氏

講演は、ベトナムの人材採用状況、人材教育、雇用環境、ベトナムローカル物流会社の現状等について豊富な経験談も含めて詳しく説明された。はじめに、同国の大学における物流系学部新設の報告をされ、物流業界に対する人気と注目の高さを紹介された。トゥイロ大学物流学部長やインターンシップ学生よりWEBでコメントされる等、わかりやすく説明をされた。

続いて、特定技能外国人ドライバーの可能性について触れられた。最後にそれに関する質問があり、同社のベトナム人社員フォーク氏による回答がなされ、講演は終了した。

第2部のワーキングチーム会合では、国土交通省総合政策局、国際物流室の川崎勉氏から「最近の国土交通省の国際物流政策の取り組みについて」説明があった。具体的には、国際物流の多元化・強靭化についてのリスク要因の説明や、日中韓物流大臣会合およびASEANにおけるコールドチェーン分野の取り組み状況が報告された。

最近の取り組みを発表する国土交通省の川崎勉氏、松澤将吾氏

その後、事務局から今年度のベトナム物流事情実態調査の計画についての報告と確認を行った。最後に事務連絡を行い、今年度2回目の会合は終了した。