米国TuSimple Holdings, Inc.の日本支社、㈱TuSimple JAPANは6月6日、日本市場への本格参入を発表した。
また、同社はすでに2023年1月から東名高速道路にて自動運転トラックの走行テストを開始しており、今回そのテスト動画の一部を公開した。
●東名高速道路でのテスト映像
https://youtu.be/ngXYOkDEQIw
TuSimpleの本社所在地は米国カリフォルニア州。現在は米国、アジアを含む研究開発チーム約600人を抱えるグローバル企業で、世界で最も進んだ自動運転トラック技術企業の1つ。2021年4月、自動運転企業として米国で初めて証券市場への上場を果たした(ナスダック)。
2021年12月には、米国で自動運転トラック世界初の完全無人走行テストも成功させ、2019年から、数多くの米国物流企業に対し、自動運転トラックを用いた物流サービスを実際に提供した。2023年3月までの累積走行距離は、米国、欧州、アジアを含む自動運転トラックテスト走行と運営走行を合わせ、1,600万kmを超えている。
2017年、TuSimpleは日本支社のTuSimple JAPANを設立し、自動運転トラックおよびその幹線物流の商業化を研究してきた。2021年には、TuSimple JAPAN独自の自動運転システムと日本製トラックとの適合作業を行い、シミュレーター検証、専用テストフィールド検証、シャドーモード検証など日本国内での自動運転トラック走行試験に向けた厳しい検証作業を完了させた。
今回、TuSimple JAPANは2023年1月から実施している東名高速道路での自動運転トラックテストの成功を発表すると共に、日本における本格的な事業参入を発表した。
今後の計画としては、日本の物流に携わる事業会社や関係機関等との連携を強化し、2023年内に東京・名古屋間での自動運転トラック走行実証実験、2024年からは完全無人自動運転トラック走行実証実験に向けた準備と、東京側の物流センターから名古屋側の物流センターまでの自動運転トラックの実証実験、東京・大阪間での自動運転トラック走行実証実験に着手する予定。その後、自動運転トラックの台数増加も行い、事業検証における実証実験を重ねた上で、本格的な実運用開始も検討している。
●㈱TuSimple JAPAN 代表取締役のNan Wu(ナン・ウー)氏のコメント
「自動運転トラック技術の応用には、日本物流業界が直面する“2024 年問題”の解決という、重要なニーズがあると考えています。当社は、日本政府様および関連企業様が積極的に取り組んでいるこの大きな社会課題解決に、自動運転トラック最先端技術と世界各地で積み上げてきた実績を活かしてスピード感をもって取り組みます。そのためにも、物流業界の皆様の様々なニーズに合わせたシステム開発などでも協力連携し、信頼されるパートナーになれるよう努力して参ります。当社は、自動運転トラックの実用化・応用化をさらに加速させ、一日も早い課題解決に貢献していきます。」