DHLサプライチェーンジャパン㈱は10月8日、国内で店舗販売およびEコマース(EC)事業を広く展開する㈱ベイクルーズの物流を担う柏沼南ロジスティクスセンターにおいて、ASRS(Automated Storage and Retrieval System、自動倉庫)を導入したと発表した。

今回の導入は、ベイクルーズの事業成長に伴う物流需要の拡大に対応し、より高い作業効率、スペースの最適化、および安定したオペレーションの実現を支援するもの。
ベイクルーズは、オムニチャネル化による事業成長を見据え、DHLサプライチェーンジャパンとの戦略的パートナーシップのもと、物流基盤の高度化を段階的に推進してきた。2016年には、4拠点に分散していたサプライチェーンオペレーションを柏沼南ロジスティクスセンターへ集約し、一元管理体制を構築。その後も両社は、2020年のRFID導入による作業効率向上や、2024年のEC向け出荷プロセスへの自動梱包ライン導入等、加速する事業成長を支える物流基盤の強化を進めてきた。また、「人(現場改善)」と「デジタル(自動化)」を両輪として、共同で物流改革に取り組んできた。今回のASRS導入は、こうした両社の取り組みをさらに発展させる新たなステップとなる。
今回導入したASRSでは、ロボットが保管エリアと作業エリアの間を自動で行き来し、作業者が移動せずに商品を入出庫できる仕組みを実現している。商品は専用の「ビン」(商品をまとめて保管する小型ケース)に収納され、現在は約1万800個のビンを約60台のロボットで運用している。入庫時には空のビンが作業エリアに搬送され、商品を収納すると保管エリアに格納される。一方、出荷時には必要な商品を収めたビンが作業エリアへ搬送され、作業者はその場で商品を取り出し、仕分けを行う。保管から入出庫、仕分けまでをシームレスに一体化することで、作業効率が向上している。

また、従来の中量棚では上部空間が十分に活用されていないという課題があったが、ASRSの導入により保管を上部まで効率的に行えるようになり、空間の有効活用にもつながっている。
ベイクルーズによると、「私たちは、小売りを生業とする上で物流は生命線であると考えています。ベイクルーズでは、事業成長に合わせて倉庫拠点を増やすのではなく、『最小のスペースで最大の能力を発揮できる物流センター』の実現を目指してきました。現時点の事業規模においてもBtoB・BtoC両方の物流機能を1拠点で運営できる能力をもった物流センターは業界内でも稀有な存在です。しかし、今回のASRS(自動倉庫)導入により、保管効率と生産性をさらに向上させるとともに、拠点を増設することなく事業成長に応じて柔軟に能力を拡張できる物流基盤を構築しました。その結果、現在から約5年後の成長にも対応可能な体制の実現に目途が立ちました。また、労働力不足という社会課題への対応と持続可能な物流運営の実現にも大きく前進しています。今後もDHLとの強固なパートナーシップのもと、物流の進化にとどまらず、『無駄にモノを作らない、持たない、運ばない』サプライチェーンの実現を目指し、お客様への提供価値向上に取り組んでまいります」としている。

