鴻池運輸㈱は9月1日、空調機メーカー、サブコンストラクター(サブコン)、空調機代理店向けに提供する、空調機改装(※1)のテクノロジーとロジスティクスを掛け合わせた鴻池運輸独自のサービスKonoike-Multi Vendor System(K-MVS)の主要拠点となるテクニカルセンター「テクノロジス(※2)幕張」を、千葉県習志野市に2024年2月に開設すると発表した。

テクノロジス幕張は2022年11月に着工しており、2024年2月稼働予定。投資額は約64億円。

テクノロジス幕張(イメージ)

※1:加湿器等オプションの取付、板金製作・加工、塗装改装等
※2:テクノロジーとロジスティクスを掛け合わせた鴻池運輸が考案した造語

現在、KONOIKEグループは、「人と技術のシナジーで時代とともに変化する『期待を超える価値』を創造しよう」を基本方針に掲げ、「中期経営計画」(2023年3月期~2025年3月期)を推進している。

K-MVSは、中期経営計画の重点4項目の1つ「革新への挑戦:技術の活用とDXならびに協業による挑戦」の一環で取り組んでいるサービスで、空調機メーカー、サブコンが業務用空調機を据え付ける場合の工事現場における人材不足、納入車両待機時間、余剰在庫、CO2削減等、様々な課題解決に対応する。これまで鴻池運輸の既存拠点で提供してきたが、今回、首都圏の堅調な再開発を背景とする業務用空調機改装業務の需要増加見込みに加え、ますます深刻化する工事現場の生産性向上、労働負荷軽減、環境負荷低減に対する取り組み強化として、K-MVSの提供体制を増強するため、K-MVSを主軸に担うテクノロジス幕張を開設したとしている。

●K-MVS について
空調機メーカーが、業務用空調機をオフィスビルや商業施設等に施工する場合、サブコンが各ベンダーと連絡を取りながら、空調機本体、配管、配線等の部材を調達、工事現場で組み立てながら据え付けるのが一般的だが、その方法では、現場で空調機の配管や配線工事が必要なことに加え、部材の余剰在庫や保管場所確保、納品車両待機時間によるドライバーの負担やCO2排出量増加、各種煩雑な手配業務の発生等、様々な課題があり、それらの課題を一挙に解決するサービスがK-MVSとしている。K-MVSは空調機据付に必要な配管・配線工事等すべてを鴻池運輸の拠点で一括して行い、工事現場に納品するサービスとしている。

(K-MVS導入前)
(K-MVS導入後)

●作業イメージ
従来、空調機据付工事現場で行っていた作業を、あらかじめテクノロジスR幕張で実施後、工事現場に納品

空調機を取り付ける架台組立
架台に空調機を設置

●施設の概要・特徴
名称:テクノロジス幕張
所在地:千葉県習志野市芝園2-3-1
延床面積:2万4,670㎡
規模:鉄骨4階建 免震構造
特徴
・業務用空調機改装、プレハブ工法が対応可能なモノづくり・改装機能に機軸を置いた保管・配送機能を併用するセンター
・10トン天井クレーン1基、2.8トン天井クレーン1基、塗装ブース、400V電源を各フロア完備、機密検査、垂直搬送機、貨物用EV2基、垂直搬送機2基
・敷地内の舗装路面に廃PET活?高耐久アスファルト改質剤使用
・太陽光発電および蓄電技術を活用し、CO2排出ゼロを目指す
稼働開始予定:2024年2月