大阪ガス都市開発㈱と三井不動産㈱は5月26日、「(仮称)大阪市此花区酉島物流施設」の事業推進を決定したと発表した。なお、同計画は大阪ガス都市開発初の物流施設事業であり、三井不動産の物流施設事業としては初の関西圏での共同事業となる。着工は2022年12月、竣工は2024年2月を予定している。

「(仮称)大阪市此花区酉島物流施設」完成イメージ

同計画は、大阪市此花区酉島に大阪ガス株式会社が所有する土地の一画に位置し、大阪駅まで約7kmと大阪都心部へのアクセスが良好かつ阪神高速5号湾岸線「湾岸舞洲」出入口まで約3.9㎞と、都市部および広域への配送の双方に対応可能な物流適地に立地しているほか、近隣に競合物件が少なく、大阪シティバスの「常吉一丁目」バス停から徒歩6分と従業者の通勤利便性に優れており、人材確保に優位性のある立地となる。

同計画では、Daigasグループおよび三井不動産グループが目指す脱炭素社会の実現へ向けた取り組みとして、太陽光発電設備等を設置、施設共用部に使用する電力をグリーン化(※1)する。CASBEE大阪みらい(大阪市建築物総合環境評価制度)(※2)に加えて、ZEB認証(Nearly ZEB)(※3)、DBJ Green Building認証(※4)の取得も予定している。

※1: 電力のグリーン化について
太陽光発電の自家利用と非化石証書等を利用して共用部使用電力を実質的に再生可能エネルギーとすること。

※2:CASBEE大阪みらい(大阪市建築物総合環境評価制度)について
CASBEE とは、国土交通省支援のもと、産・官・学共同プロジェクトとし国際的な基準をめざして開発された、建築物に関する環境性能評価を総合的に行うためのシステム。CASBEE大阪みらいでは、全国版のCASBEEを基に、大阪市の地域性を考慮し策定した「建築物総合環境評価基準」により評価を行う。

※3:ZEB認証について
ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)とは建物で消費するエネルギーを省エネと創エネによって正味(ネット)でゼロにすることを目指した建物を指す。BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)に基づく評価にて、BEI(基準一次エネルギー消費量に対する設計一次エネルギー消費量の割合)の数値および再生可能エネルギー利用の有無に応じて、「ZEB」「Nearly ZEB」「ZEB Ready」といったランク別に第三者認証が得られる。

※4:DBJ Green Building認証について
「環境・社会への配慮」を併せ持つ不動産の評価を通じ、“事業者”と“金融機関・投資家”の架け橋となることを目的に創設された環境不動産認証制度。日本政策投資銀行が制度全般の企画・運営、日本不動産研究所が認証実施機関を担っている。

位置図

●施設概要
名称:(仮称)大阪市此花区酉島物流施設
所在地:大阪市此花区酉島五丁目121-2ほか(地番)
敷地面積:2万6,830㎡
延床面積:5万9,200㎡
規模:地上4階建
着工:2022年12月予定
竣工:2024年2月予定