㈱ナブアシストは10月20日、ヨコウン㈱が「Navisia運送販売クラウド」と「点呼+」を段階的に導入し、東北13拠点の一元管理と運行管理者の労務改善を同時に実現したと発表した。
ナブアシストによると、ヨコウンは一般貨物自動車運送事業、倉庫業、通関業等の事業を展開する企業で、秋田県を中心に東北13拠点、314名の従業員、152台の車両を保有しており、同社は以下の課題に直面していたという。
●基幹システムの老朽化と業務効率化の停滞
・10年以上前に導入された販売管理システムが、現在の業務形態に対応しきれない状況だった
・複数のシステムから別々にデータを抽出し、Excelで手作業により統合・集計する月次処理に1.5~2時間を要していた
・特殊業務(通関業務)では、受注入力と売上計上時に同じデータを二重入力する必要があり、効率性が著しく低下していた
・拠点間の情報連携不足により、効率的な配車や経営判断ができていなかった
●運行管理者の人材不足と労働環境悪化
・朝夜異なる時間帯に出庫する車両が多く、運行管理者が夜間から早朝にかけての点呼対応を強いられていた
・手書きによる点呼記録に伴う入力漏れや転記ミスのリスクを抱えていた
・残業の増加が労働環境の悪化を招き、新規人材の確保や既存スタッフの定着が課題となっていた
●導入後の成果
ヨコウンの導入戦略は、複数拠点のデータ一元化と業務効率化を基盤とし、その後に運行管理者の労務改善を実現する段階的なDX推進だった。
ステップ① Navisia運送販売クラウド導入
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複数システムからのデータ抽出と手作業による統合が自動化され、月次集計資料の作成日数が約2日間短縮された。さらに、担当者不在でも対応できるようになり、業務の属人化解消にもつながった。また、通関業務の二重入力も解消され、データ不具合が削減。以前より利用されていた、デジタコ(ITP-WebService V3)との自動連携で日報作成も自動反映されるようになった。複数拠点の情報がリアルタイムで一元化され、拠点間の配車対応と経営判断の効率化につながった。
※上記機能の一部には、ヨコウンの業務要件に合わせたカスタマイズ機能が含まれる。
ステップ② 点呼+導入
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一関営業所では、対面点呼と自動点呼を組み合わせたハイブリッド運用体制を構築した。点呼のためだけに早朝・夜間に駐在する必要がなくなり、月間約10時間の待機時間が削減され、休日の確保と有給取得の促進につながった。さらに、点呼記録の自動作成により転記ミスを撲滅。バイタルデータ(体温・血圧)の自動記録によりドライバーの健康管理意識が向上した。対面点呼を基本としながら、早朝や点呼者不在時に自動点呼を補助的に活用することで、安全と効率の両立を実現している。
●段階的展開と丁寧な教育で実現したシステム導入の成功
ヨコウンがシステム導入を成功させた背景には、段階的な導入プロセスと丁寧な社内教育があった。まず運用展開では、管理者による試用期間を設け、その後パイロット運用を経て全拠点展開へと進める段階的なステップを踏んだ。これにより、本番切り替え時のトラブルを未然に防ぐことができた。また、現場に即した実践的な教育にも注力。本社担当者が各営業所へ足を運び、拠点ごとに異なる業務フローに対応したきめ細かな指導を実施した。さらに、定期的な集合教育により全社的なシステム理解を促進した。運用開始後も継続的なヒアリングを行い、その声をもとに改善を重ねる姿勢が、定着を後押しした。このように、段階的な展開、現場密着型の教育という2つの要素が組み合わさったことが、ヨコウンにおけるシステム導入の成功につながった。
●今後の展望
ヨコウンは、今後の展望としてAI活用による次段階のDX推進を見据えている。まず期待されているのが、AI活用による経営分析の高度化。これまで蓄積してきたデータを土台に、AIによる一歩先の経営分析や、日次・運行単位のデータをリアルタイムに活用した配車最適化への機能強化について、ナブアシストは要望されているという。
また、BIツールの導入による可視化や、ドライバー評価制度の高度化、複数事業部間での情報連携強化等を通じて、組織全体をDX体質へと転換していくことを目指されている。
ヨコウンからは、「複数拠点を運営する企業にとって、データの一元化は経営改革の第一歩。ナブアシストは物流業界の仕組みやノウハウが豊富で、難題にも柔軟に対応してくれるベンダーです。導入後も継続的なサポート体制があり、導入成功の確度が高い。特に、点呼業務の自動化にしても、単なる効率化ではなく『安全と効率の両立』を実現する運用が可能です」というメッセージをもらった。
●各システムについて
◎「Navisia運送販売クラウド」
運送業に特化した販売管理システム。受注・配車から請求・収支管理までをクラウド上で一元化し、転記や二重入力といった業務のムダを排除する。直感的なドラッグ&ドロップ操作による配車計画に加え、デジタコの実績データをワンタッチで取り込むことで、正確な運行実績に基づいた請求・収支分析を迅速に行うことが可能。
◎「点呼+」
業務前・業務後の自動点呼にも対応し、全ての点呼業務を一元管理できるシステム。生体認証による厳格な本人確認やビデオ通話の「疑似対面機能」により、離れた拠点でも対面と同等の点呼品質を維持する。デスクトップ・モバイルの各デバイスを活用することで、効率的かつ確実な点呼業務の運用を実現し、運行管理者の業務負担を大幅に軽減する。

