㈱ライナフは7月9日、同社が提供する「スマート置き配」の導入棟数が全国で2万棟を突破したと発表した。「スマート置き配」は、オートロック付きマンションで、受け取り側が不在でも認証された配達員が一時的に共用エントランスを解錠することで、玄関前への置き配を可能にするサービス。再配達を未然に防ぐことで、これまでに物流現場における約14,300時間相当の労働時間削減に貢献した。同社は今後も配達効率化を通じて、持続可能な社会インフラの実現を目指す。
●導入拡大の背景
EC市場の拡大に伴い国内の年間宅配便取扱数は約50億個へと増加する一方、2024年問題以降も続く物流現場の負担増加や再配達率の高止まり(※1)は、車両の排気ガスによる環境負荷の観点からも深刻な社会問題となっている。国土交通省は「総合物流施策大綱(2026年度~2030年度)(※2)」において、非対面による荷物の受け取りの割合を、2025年2月の25.6%から2030年度に50%程度まで倍増させる目標を掲げており、ラストワンマイルにおける配達効率化が急務となっている。そうした社会情勢に加え、同社の調査(※3)では、オートロック付きマンション居住者の約9割が「再配達課題に協力したい」意向を示しており、生活者の社会課題への意識の高まりが同サービスの導入拡大を後押ししていると指摘する。
「スマート置き配」は2021年のサービス開始以来、連携宅配パートナーによる共用エントランスの累計解錠回数が約6万5,000回に達した。これは、本来であれば再配達となっていた可能性のある配達を、その場で完了できた実績に相当する。その結果、物流現場における累計約14,300時間の労働時間削減に貢献した。これは配達ドライバー約1,800人分の1日あたりの労働時間に相当する(※4、5、6)。
さらに、配達車両によるCO2排出量を累計約30.6トン削減したことになり、これは杉の木約3,477本が1年間に吸収するCO2量に相当する(※7、8)。
●ライナフ 代表取締役 滝沢潔氏のコメント
当社は「スマート置き配」の全国展開を加速し、2027年度末までに導入棟数50,000棟を目指します。国土交通省の「2030年度までに非対面受け取りの割合を50%程度まで倍増させる」という目標の実現にも貢献しながら、配達効率化をさらに推進してまいります。また、全国には約32万棟(※9)ものオートロック付きマンションがあると見込まれており、今後も大きな成長余地があると考えています。当社は今後もテクノロジーの力で、物流業界が抱える課題の解決と環境への貢献、そして居住者の利便性向上を同時に実現するサービスを提供してまいります。

※1:国土交通省「令和7年10月の宅配便の再配達率は約8.3%」(2025年12月26日)
※2:国土交通省「2030年度に向けた総合物流施策大綱に関する検討会 提言」(2026年3月3日)
※3:ライナフ調査「マンション居住者の約9割が『再配達削減に協力したい』一方で、オートロックが壁に」(2026年3月26日) https://linough.com/press20260326/
※4:2021年3月~2026年6月まで、同社システムによる集計値。
※5:国土交通省「宅配の再配達の削減に向けた受取方法の多様化の促進等に関する検討会」(2015年9月)より、宅配便1個の配達に係る作業時間(0.22時間)を基準に算出。
※6:同報告書より、トラックドライバーの1日平均労働時間(8時間)を基準に算出。
※7:同報告書より、再配達1回あたりのCO2排出量(0.47kg)を基準に算出。
※8:林野庁の公表数値に基づき、36~40年生のスギの木1本当たりが1年間に吸収する二酸化炭素量を8.8CO2kgとして算出。
※9:総務省統計局「住宅・土地統計調査」(2023年10月)報告のオートロック付きマンションの総戸数(9,528,800戸)に対し、1棟あたり平均30戸として当社にて試算。

