セイノーホールディングス㈱(セイノーHD)、㈱T2、日本郵便㈱(JP)およびJPロジスティクス㈱の4社は12月12日、JPおよびJPロジスティクスがセイノーHD/T2が実施する自動運転トラックを用いた幹線輸送(※1)の実証実験に1月から参加すると発表した。

4社のトラック車両

昨今、トラックドライバーの労働時間見直しに伴うトラック輸送能力の低下が社会課題(物流2024年問題)となる中、特に幹線輸送は経済や国民の生活を支える大動脈であり、持続可能な物流を実現したいとの想いから、2024年7月、T2およびセイノーHDの2社は、レベル4自動運転(※2)トラック幹線輸送の実現を目指した公道実証を開始すると発表した(※3)。また、セイノーHDがJPと幹線輸送の共同運行に向けて業務提携していることから、JPおよびJPロジスティクスの同実証への参加が実現した。

今回の実証では、トラック輸送のリソースを最大限生かすため、幹線輸送の共同運行を行っているセイノーHD、JPおよびJPロジスティクスと、自動運転トラックの技術開発を行っているT2が手を取り合い、幹線輸送の共同運行のオペレーションノウハウと自動運転技術を掛け合わせることで、新たな輸送モデルの価値を創造する。また、将来の事業化に向けて知見の獲得や改善点の洗い出しを行っていくとしている。

※1:幹線輸送:周辺エリアの大量の荷物を集めた拠点から、他のエリアの集積拠点まで大型トラックなどで輸送すること
※2:レベル4自動運転:特定の走行環境条件を満たす限定された領域において、自動運行装置が運転操作の全部を代替する状態
※3:2024年7月11日の発表 https://t2.auto/news/0711.pdf

●実証概要
期間:2025年1月~2025年6月(JPおよびJPロジスティクスの参加期間)
実証内容
○幹線輸送における自動運転の路線検証
○自動運転における共同輸送貨物の積載検証
※全ての実証実験においてドライバーが乗車する。
場所:東京~大阪間
東名高速道路、新東名高速道路、伊勢湾岸道、名神高速道路、新名神高速道路および京滋バイパスを走行予定。
参加企業と役割
○セイノーHD:施設および貨物の提供ならびに実際の運行路線の設定
○日本郵便:施設および貨物の提供
○JPロジスティクス:施設および貨物の提供
○T2:自動運転トラックの技術およびオペレーションの提供

左よりT2 代表取締役CEOの森本成城氏、セイノーHD 執行役員の河合秀治氏、日本郵便 常務執行役員の浅見加奈子氏、JPロジスティクス 代表取締役社長の安達章氏