ロジスティード㈱は6月20日、大和ハウス工業㈱とイオングローバルSCM㈱、花王㈱、㈱豊田自動織機と共に、経済産業省資源エネルギー庁公募事業「AI・IoT等を活用した更なる輸送効率化推進事業」において、荷役効率化・物流効率化・省エネ化に取り組む共同事業を進めてきたが、今回その実証事業の実施期間が終了したことを明らかにした。

●同実証の2021年9月17日付プレスリリース
物流施設におけるトラックの積卸し自動化と待機時間削減へ
AIを搭載した自動運転フォークリフトを活用し、トラック運行と連携させる共同実証事業を開始
https://www.logisteed.com/jp/news/20210917.html

同事業では、サプライチェーンの結節点である物流センターの“入荷”と“出荷”に着目し、以下3点の取り組みを行いサプライチェーン全体の効率化とエネルギー消費量の変化を検証した。

①自動運転フォークリフト等の効率化機器を用いた物流施設の“入荷”と“出荷”の自動化・効率化

②サプライチェーン全体の効率化を実現するための事業者間共通システム構築とデータ連携

③トラックの待ち時間の短縮による効率化とエネルギー削減

実証事業のイメージ図

●実施期間
同事業は令和3年度から令和5年度まで(2021年9月~2024年3月)の複数年度の計画で、段階的に物流効率化機器の導入と技術検証、事業者間を横断する情報システムの開発・検証を実施した。

実証事業のスケジュール表

●検証した物流効率化機器

自動運転フォークリフト
スワップボディ車両
デパレタイズロボット
無人フォークリフト(AGF)

●効果
同実証事業では、以下の通りサプライチェーンにおける生産性向上と、それに寄与するエネルギー消費量の削減が確認された。

①発着地点におけるドライバーの待機時間を半分以下に削減

②輸配送業務全体におけるドライバーの業務時間は平均34.5%削減

③輸配送におけるエネルギー消費量(CO2排出量換算)が約6%削減

ロジスティードは各種物流効率化機器を実際の物流現場に導入し、技術検証を行ったことで、それらの機器の運用ノウハウや課題を確認することができたほか、事業者間を横断する共通システム開発により、サプライチェーン上の企業の壁を超えた取り組みに向けた基盤作りができたものと考えているとの見解を示した。