NIPPON EXPRESSホールディングス㈱は6月24日、医薬品のリアルタイムモニタリングデバイスのリーディングカンパニーであるアイスランドのControlant, Inc.(コントローラント社)と戦略的パートナーシップ契約を締結したと発表した。
コントローラント社はアイスランドに本社を置き、輸送中の温度や位置情報を追跡するリアルタイムモニタリングサービスのリーディングカンパニー。FDA 21 CFR Part 11(※1)ならびにGxP(※2)に準拠したプラットフォーム等の先進的な技術と高品質なサービスを提供していることから、国際的な製薬会社やロジスティクス・サービス・プロバイダーに採用されている。
NXグループは、「NXグループ経営計画2028 Dynamic Growth 2.0"Accelerating Sustainable Growth ~持続的な成長の加速~"」において、ヘルスケア産業を重点産業として位置付け、24か国・地域、世界34拠点でGDP(※3)、CEIV Pharma(※4)認証を取得し、品質管理の体制構築と基盤整備に取り組んでいる。
今回のコントローラント社との戦略的パートナーシップ契約を通じて、厳格な温度管理が求められる医薬品やヘルスケア製品を中心に、貨物の輸送状況をEnd to Endでモニタリングする輸送サービスの提供が可能となる。また、NXグループのトラッキングシステムe-NX Visibilityとコントローラント社のリアルタイムデータロガーを連携することにより、顧客のサプライチェーン・プロセスの最適化を実現する。

※1:FDA 21 CFR Part 11:FDA(米国食品医薬品局)が制定した「電子データと電子署名」に関する規則で、医薬品や食品の販売許可申請の際に必要な要件。
※2:GxP(Good x Practice):医薬品等の研究開発・製造・管理・保管・流通各段階における製品の品質、安全性やトレーサビリティを確保することを目的に策定された、品質ガイドライン・規制を指す用語の総称。
※3:GDP(GOOD DISTRIBUTION PRACTICE):医薬品の適正流通基準。
※4:CEIV Pharma(The Center of Excellence for Independent Validators in Pharmaceutical Logistics):IATA(国際航空運送協会)が策定した医薬品の航空輸送に関する品質認証制度で、世界各国で異なる医薬品の保管・輸送基準(GDP)を包括した高い基準を定めている。