SGホールディングスグループで百貨店・大規模小売店向けの納品代行や店内配送を手がける㈱ワールドサプライは10月17日、同日に開業した「京都髙島屋S.C. 専門店ゾーン『T8』」の受託をもって商業施設における館内物流業務の受託件数が100施設となったと発表した。

配送スタッフの様子
京都髙島屋S.C. 専門店ゾーン「T8」

ワールドサプライはFLS(Facility Logistics Support)※事業として、大型・複合商業施設において、各運送会社から施設内のテナントへ納品される荷物を集約し、施設内指定配送業者として店舗まで配送するサービスを提供している。同サービスは、施設内外の物流環境を向上させることを目的に、2011年に静岡市の商業施設「新静岡セノバ」の館内物流を受託したところから始まった。

同サービスの利用によって、納品物を運ぶ運送会社のトラックドライバーを納入口で待機させることなく、また複数の運送事業者が納品のために施設内を行き交うことがなくなる。スムーズな施設運営を実現し、以下の点で社会・環境課題の解決に貢献する。

(1)トラックドライバーの作業軽減による労働時間の短縮
荷捌場に到着した納品物の仕分けや店舗までの配送を当社が担うことで、納品車両のトラックドライバーの作業を軽減。荷役分離によるトラックドライバーの労働時間の短縮により、2024年問題の解決に貢献する。

(2)施設周辺の交通渋滞の緩和
納品車両の入館登録規制や納品時間スケジュール管理を行い、荷捌場の混雑を防ぎ、施設周辺の渋滞を緩和する。近隣住民や施設周辺に来ている人々の利便性向上に貢献する。

(3)施設に到着するトラックの待機時間削減によるCO2排出量の削減
(2)で記載した納品時間スケジュール管理によって納品物の荷降ろしがスムーズになり、納入口で待機する時間を削減できるため、アイドリングによるCO2の排出を削減できる。

削減効果

(4)独自の館内配送システムを活用
OCR(Optical Character Recognition:光学的文字認識)技術を用いて伝票を読み取り、到着した荷物を仕分けるシステムや、サイン・はんこの押印が要らない電子受領システム等、独自の館内配送システムを活用している。館内作業を効率化するシステムによって、待機時間削減や環境に配慮したペーパーレス運営に貢献する。

併せて、同社では接客マナーを重視し、施設の雰囲気に合わせた制服を着用する等、施設館内の空間を演出する一員として来館者が安心して買い物ができる環境を提供することに努めている。そうした価値提供が評価され、今回受託した「京都髙島屋S.C. 専門店ゾーン『T8』」をもって同社館内物流サービスの受託施設数が全国100施設となったとしている。

※Facility Logistics Support:「魅せる仕事」をコンセプトに、館内における物流、清掃、警備業務などの後方支援業務を一括して提供している。
https://www.world-supply.co.jp/logistics-facilities.html