NIPPON EXPRESSホールディングス㈱(NXHD)は7月27日、オンラインで見積もりとトラッキングが可能なデジタルフォワーディングサービス「e-NX Quote」と「e-NX Visibility」を開始した。

「e-NX Quote」「e-NX Visibility」のサービス画面

●サービス概要
①「e-NX Quote」
https://nippon-express-portal.force.com/s/

従来の国際輸送の運賃見積もりは、メールや電話などでの問い合わせに時間がかかることが多く顧客にとって負担が大きいものだったとしている。同社が新たに開発した「e-NX Quote」は、オンライン上で数量、出発地・到着地、商品等の情報を入力するだけで即時に運賃見積もりを提示する。

同サービスは国際海上輸送のコンテナ貸切(FCL)貨物とコンテナ混載(LCL)貨物に対応し、出発地を欧州、東アジアの各港、到着地を米州、欧州、東アジア、南アジア・オセアニア、日本の各港間のレーンを対象として開始した(※)。

また、言語は英語、日本語、中国語、スペイン語に対応している。今後、対象レーンの拡大や国際航空輸送の見積もりにも範囲を広げ、さらなる機能拡充を図っていく予定としている。

②「e-NX Visibility」
https://e-nx.nipponexpress.com/

従来の国際輸送のトラッキングは、各輸送単位(BL単位)となっており、商流全体の輸送状況を把握することが難しい課題があったとしている。同社が新たに開発した「eNX Visibility」では、海上・航空輸送のトラッキングシステムを統合し、幅広いユーザーに対応するデザインとした。

さらに2023年10月には会員専用機能をリリースする予定。より高度なトラッキングや出荷状況のダッシュボード画面表示等の管理機能に加えて、国際輸送のCO2排出量計算ツール(NX-Green Calculator)用のデータ出力機能やイレギュラー情報の通知、温度ロガーデータの可視化等の機能を拡充する予定としている。また、受発注単位でのトラッキングにも対応するため、既存の機能にオーダーマネジメントの仕組みを追加し、より幅広いニーズに対応できるようになる。これにより、発注から配達完了までのサプライチェーン全体を可視化し、顧客のサプライチェーン・プロセスを最適化する。

●提供機能
A.一般公開機能
(1)発注から配達までの輸送状況の可視化
(2)遅延等のイレギュラーを早期に発見するアラート機能

B.会員専用機能(10 月開始予定)
(1)高度な検索・通知設定による追跡
(2)受発注管理の自動化と、サプライヤーへの出荷可否確認
(3)最新の出荷状況のダッシュボード画面表示(KPI・Exception/Watchlist情報)
(4)サプライチェーン品質分析におけるKPIを活用したサプライヤー評価、物流効率化支援
(5)輸送データレポート提供

●「e-NX Quote」サービス対応国・地域一覧(2023年7月27日現在)