NIPPON EXPRESSホールディングス㈱は6月8日、グループ会社の日本通運㈱が近海郵船㈱と連携し、海上輸送と鉄道輸送を組み合わせたモーダルシフト型輸送サービス「Sea&Rail」に新たに日本海ルート(敦賀港―苫小牧港)の運行を追加し、6月15日から開始すると発表した。
NXグループは、長期ビジョン「持続的成長と企業価値向上のためのESG経営の確立」を実現するため、トラック中心の輸送形態から鉄道・船舶を利用した輸送形態へのモーダルシフトに積極的に取り組み、複数の輸送モードを組み合わせた柔軟なロジスティクスソリューションの提供と、顧客のCO2排出削減に貢献するサービスの創出に取り組んでいる。
そのような中、日本通運は2022年12月に近海郵船と連携し、日本海ルート(敦賀港―博多港)のサービスを開始したが、今回新たに日本海ルート(敦賀港―苫小牧港)のSea&Railを開発した。同サービスにより、北海道から九州まで日本海ルートでコンテナの一貫輸送が可能になり、環境配慮型の輸送手段および将来的な労働力不足等にも対応する輸送サービスとして利用可能としている。
●モーダルシフト型輸送サービス「Sea&Rail」の特徴
・CO2排出量を削減する環境にやさしい輸送サービスで、顧客のESG経営に貢献
・2024年のトラックドライバーに対する時間外労働規制に対応した解決策として効果的
・輸送ルートを複線化し、災害発生時の輸送障害区間を回避することでBCP(事業継続)にも有効
・日本通運の独自コンテナである鉄道・海上双方で使用可能なRSVコンテナ(※)を利用することで、荷物を取り出して積み替えることなく鉄道と海上間を相互にシフト可能
・鉄道やトラック輸送と組み合わせることで、港から離れた場所でも集配の対応が可能
・北海道から九州まで既存の太平洋ルートに加え、日本海ルートでコンテナの一貫輸送が可能
●今後の展開
フェリー会社・船会社との連携による新たなルートの開発を進め、Sea&Rail のラインナップ拡充に取り組んでいくとしている。
※RSVコンテナ:日本通運が開発した鉄道・内航船双方の輸送に対応した12ftハイブリッドコンテナ