大和ハウス工業㈱と㈱日立物流、YRPユビキタス・ネットワーキング研究所の3社は12月9日より、ロジスティクスデータ活用コンテスト「大和ハウス工業 スマートロジスティクス オープンデータチャレンジ」を開催すると発表した。

同コンテストは、日立物流の安全運行管理ソリューション「SSCV-Safety」から得られる実際の物流(ロジスティクス)システムのデータを公開(オープンデータ化)し、その有効利用方法を競うもの。

AIをはじめとしたデジタル技術を用いた新たなサービスやアプリケーションの提案を、国内外問わず一般から募集するとしている。

大和ハウスグループでは、これまで実在する物流施設の実績データを使用したコンテストを2014年より3回にわたり開催し、今回が4回目となる。物流業界では、人手不足や長時間労働といった課題を抱えており、さらには2024年問題と呼ばれる、労働時間の上限規制に伴う新たな課題も懸念されている。同コンテストを通じて、大和ハウス工業と日立物流が目指す「スマートで安全な物流」を、デジタル技術と開発者の知恵を借りて、実現したいと考えているとしている。

●「大和ハウス工業 スマートロジスティクス オープンデータチャレンジ」開催概要
【スケジュール】
 応募期間:2022年12月9日(金)~2023年6月30日(金)
 表彰式:2023年8月(予定)

【募集内容】
 日立物流の安全運行管理ソリューション「SSCV-Safety」から得られる、車両の位置情報、加速度情報、トラックドライバーのバイタルデータ、ヒヤリハットに関するデータ・映像を活用した作品(アプリケーション、Webサービス等)を募集する。

【審査】
 以下の審査員による審査会を実施する。
 審査員長:坂村 健氏(東洋大学情報連携学部 INIAD学部長、YRPユビキタス・ネットワーキング研究所長)
 審査員:浦川竜哉氏(大和ハウス工業㈱ 取締役常務執行役員 建築事業本部長)
     佐藤清輝氏(㈱日立物流 執行役専務 営業統括本部長)
     秋葉淳一氏(㈱フレームワークス 代表取締役社長 CEO)
     加藤篤史氏(羽田みらい開発㈱ SPC統括責任者、鹿島建設㈱ 開発事業本部 事業部長)

【表彰内容】
 賞金総額:500万円
 ・最優秀賞200万円
 ・優秀賞50万円 × 4本
 ・ほか、特別賞を設ける。(特別賞の本数は審査会で決定する)

【公開するオープンデータ】
 ユーザー登録を行ったコンテスト応募者に、日立物流の安全運行管理ソリューション「SSCV-Safety」から得られる、以下のデータを公開する予定。各データの利用方法は、コンテスト作品の応募開始後に「大和ハウス工業 スマートロジスティクス オープンデータチャレンジ開発者サイト」(URL:https://daiwa-open-challenge.jp)に掲載する。

 (1)車両の位置情報
  定期的に取得した車両の位置情報。日時および速度、走行距離が含まれる。
 (2)加速度情報
  定期的に取得した車両の加速度情報。日時、前後左右上下の加速度が含まれる。
 (3)ドライバーのバイタルデータ
  ①出発前後に計測したバイタルデータ
   測定日時、体温、血中酸素濃度、血圧(最高血圧・最低血圧)、自律神経機能値およびこれらから分析した疲労度と注意レベルが含まれる。
  ②運転中に取得したバイタルデータ
   取得日時および取得したバイタルデータから分析した疲労度と注意レベルが含まれる。
 (4)ヒヤリハット発生イベントデータ
  ヒヤリハットが発生した時点で取得したデータ。イベントの種別、日時、位置情報が含まれる。
 (5)ヒヤリハット発生時の映像
  ヒヤリハットが発生した時点の、ドライブレコーダーによる映像。個人を特定できないように加工している。

【応募資格】
 ・本コンテストの応募規約に同意いただいた方のみ応募ができます。
 ・個人、グループ、法人を問わず、どなたでも応募可能です。
 ・国籍、年齢、居住地等の制限もありません。ただし、未成年の方が応募する場合は、保護者の許可を得てください。
 ・一人の応募者(グループ、法人を含む)で、複数の作品の応募が可能です。また、応募者は、複数のグループに所属することが可能です。
 ※応募条件・応募方法等の詳細は追って本コンテストの専用サイトで告知します。

【ホームページURL】 
 https://daiwa-open-challenge.jp
主催:大和ハウス工業㈱
共催:YRPユビキタス・ネットワーキング研究所
特別協力:㈱日立物流、㈱フレームワークス、羽田みらい開発㈱
協力:INIAD cHUB(東洋大学情報連携学 学術実業連携機構)

●「SSCV-Safety」特設サイト
https://www.hitachi-transportsystem.com/jp/sscv/safety/