㈱日立物流は9月22日、(公社)日本包装技術協会主催「2022日本パッケージングコンテスト」で、「蒸気タービンブレードの輸送箱変更」がロジスティクス賞を、「電動トロリ包装のオール段ボール化」が電気・機器包装部門賞をそれぞれ受賞したと発表した。

●蒸気タービンブレードの輸送箱変更:ロジスティクス賞
従来の木箱包装は、梱包重量が大きく輸送費が高くなることや、梱包・開梱作業時に多くの作業員と作業時間を要する等、コスト・作業効率の面で課題を抱えていた。そこで、木箱包装から、木材パレットの上に強化段ボールの包装箱を置き、製品格納後にキャップを被せる仕様に変更。新仕様では、梱包・開梱に掛かる作業時間を従来比で20%削減し、作業効率を向上させたほか、包装材の大半を強化段ボールとしたことにより、梱包を軽量化し輸送コストを60%削減している。さらに、輸送箱廃棄時のCO2排出量を88%削減させることができ、環境にも配慮した包装を実現した。

改善前・改善後の比較

●電動トロリ包装のオール段ボール化:電気・機器包装部門賞
従来は外箱を段ボール、内装材に木材を使用していたが、環境負荷低減の観点から、木材を使わないオール段ボール化による包装を開発。オール段ボール化にあたっては、製品重量を考慮し、内装材に木材と同様の機能と強度を持たせることが課題となる。そこで、内装材の四隅を八角形構造とし耐圧機能を持たせ、さらに内装材段ボールのふた部分を逆折りにして、側面を2重構造とすることで厚みを出し、耐圧強度を向上。また、持ち上げた際の底抜け防止のため、底面に強化段ボールの台紙を採用し、従来同様の機能と強度を持った包装を実現した。このオール段ボール化によって、木材使用量を100%削減したほか、材料費を従来比で20%削減している。

改善前・改善後の比較