物流向けロボティクスソリューションを提供するラピュタロボティクス㈱は8月31日、個別設備の自動化にとどまらず、物流業務フロー全体の最適化を支援する「End-to-endソリューション」を発表した。
同社は新ソリューション提供の背景として、物流業界では自動化の重要性がますます高まる中、物流現場ではBtoB、BtoC、返品対応等の複数の業務フローが同時に存在し、業務フローごとの荷姿や出荷単位、締め時間等、求められる条件も異なるほか、入荷時間、人員配置、需要等の制約条件は日々変化し、同じ設備構成であってもその時々の状況によって最適な運用方法は変わる環境にあると指摘。そうした環境では個々の設備や工程を最適化するだけでは不十分とし、物流業務フロー全体を見ながら、変化する制約条件に応じて各工程を連携・調整することが重要になっていると提起している。
同社は国内シェア60%以上(※)を有するピッキングアシストロボット「ラピュタPA-AMR」をはじめ、累計約2,000台のロボットを物流現場で運用している。また、50を超えるWMSとの連携実績を持ち、これらのロボットやシステムはクラウドロボティクスプラットフォーム「rapyuta.io」を基盤として運用されている。こうした導入・運用を通じて、多様な物流業務やオペレーションに関する知見を蓄積してきた。
新ソリューションでは、そうした知見をもとに、顧客の投資や現場条件に応じて物流業務フロー全体を見据えた設備構成を設計する。設備の選定にあたっては自社製品に限定せず、他社製を含む多様なマテリアルハンドリング設備を組み合わせる。導入後は、変化する運用上の制約条件に応じて、工程間の連携や処理タイミング、処理量を調整し、各設備が担う役割と限界を踏まえながら、物流業務フロー全体の最適化を支援する。
同社は新ソリューションの一例として、本社ショールームに6種類のマテリアルハンドリング設備を組み合わせたEnd-to-endデモ環境を構築した。デモ環境では、パレット自動倉庫からラピュタASRSへの補充フローや、ラピュタASRSとラピュタPA-AMRを活用したリレーピッキング等、複数の物流業務フローを再現している。これらの設備は「rapyuta.io」を基盤として連携しており、新ソリューションにおいても、「rapyuta.io」を倉庫内の複数のロボットやマテハン設備をつなぎ、制御する倉庫制御システムとして活用。AIが現実世界の設備・ロボット群を認識・判断・制御する、いわゆる「フィジカルAI(Physical AI)」を、物流現場で実運用してきた基盤と位置付けている。今回、同社のソリューション群に新たに加わったロボットアームによるピースピッキングにも、AIによる物体認識・把持計画を活用している。
※デロイト トーマツ ミック経済研究所㈱「サービスロボットソリューション市場展望 2024年度版」ピッキングアシストロボット市場シェア・推移
https://mic-r.co.jp/mr/03330
●今後の展開
同社は2027年3月まで、新ソリューションの共同設計パートナーとして数社の物流事業者へ重点的に提案を進める予定。設計・導入を通じてEnd-to-endソリューションを高度化するほか、対象工程や連携可能な設備を順次拡大していく。 また、新ソリューションは2026年9月8日~11日に東京ビッグサイトで開催される「国際物流総合展2026」でも紹介する予定。

