㈱Nexa Ware(ネクサウェア)は12月16日より、㈱GINFONが開発・製造する3D立体クロスベルトソータ「3D Nexus Sorter」を、㈱流通サービス 騎西物流営業所に試験導入し、冷蔵環境の冷凍・冷蔵食品仕分け業務の効率化に向けて運用開始した。

流通サービス騎西物流営業所で稼働する3D Nexus Sorter
流通サービス騎西物流営業所で稼働する3D Nexus Sorter

同社によると、冷凍・冷蔵食品の出荷作業は、冷蔵環境下で、商品サイズや形状、出荷形態など様々な条件の下で行う必要があるほか、スペース的にも制限が多いこともあり、冷蔵環境下で高能力を発揮するマテハン機器が少なく、自動化、省力化設備の導入が遅れていた。

3D Nexus Sorterは、限られたスペースでの出荷作業効率化を目的に、自在に高さを設定できる昇降式クロスベルト高速仕分けを採用。

①多彩なレイアウト(ループ、L字)に対応
②桟(さん)とクロスベルト式仕分けにより、ボール状のものなど転がりやすい搬送物に対応
③高能力仕分けと優れたメンテナンス性を実現し、冷蔵環境での業務改善に貢献する仕分け装置

「3D Nexus Sorter」全体像

同製品の試験導入開始に伴い、GINFON代表取締役会長 兼 CEO 蔡煕氏は次のように述べた。「GINFONはこれまでNexa Wareと共に、高精度かつ高能力な仕分けオペレーションの実現に向け、各種技術企画および開発施策を進めてまいりました。このたび、冷蔵環境下での3D Nexus Sorterの試験導入が開始されますことは、両社の協働の成果が結実した大きなマイルストーンであり、現場の省力化・安定稼働・高品質物流を力強く推進し、新たな価値創造につながるものと確信しております。今後もNexa Wareとのパートナーシップを一層強化し、持続可能な次世代物流の自動化基盤構築に貢献してまいります」

(左)Nexa Ware 代表取締役社長 北村隆之氏 (中)流通サービス 第一ロジスティクス部 グループマネージャー 佐藤正晃氏 (右)GINFON 代表取締役会長 兼 CEO 蔡煕氏

●3D Nexus Sorterの特徴
①クロスベルト式昇降立体仕分けユニットによる、高処理能力仕分けの実現
クロスベルト式キャリアを自在に昇降させながら高速で走行して仕分けていく構造により、正確な仕分けと、1時間あたり最大6,000点の高い仕分け処理能力を実現。誤出荷を防ぎ、高品質・高効率な出荷作業を省スペースで実現する。

クロスベルト式キャリア

②多段シュートの柔軟な配置により、多種多様な出荷業務に対応
その日の出荷量や仕分け先数、出荷物の形状等により、シュートを最大5段まで多段化できる。1台のソータに、複数種類のシュートを設置可能なため、同時に複数荷主への仕分けや異なった商品群の仕分けも可能。また、投入口から1つずつ商品を投入するだけで仕分け作業が完了するため、作業教育等の工数削減にもつながる。

4段シュート
3段シュート
商品投入口

③ユニット構成により柔軟性・拡張性のあるレイアウトを実現
ユニット単位で設計・構成されているため、設置条件に応じて標準ユニットを組み合わせるだけで、様々なレイアウトに対応可能。また、設備拡張や移設作業にも柔軟に対応可能で、物量や取扱い荷物、場所の変更等にも簡単に対応できる。標準ユニット、アンカーレスの構造のため、標準据付工事は2週間以内で完了する。

キャリアのユニット構成
アンカーレスの設置構造

④稼働データ活用による、運用、保全、ビジネスのDX化を実現
ソータ稼働データをリアルタイムに監視することで、故障発生時におけるリモートサービスを装備。迅速な復旧対応や、故障を未然に防ぐ事前アラーム、メンテナンス情報の提供等が可能。また、3D Nexus Sorterを設置した複数センターをデータ基盤化することで、運営情報や各センターの稼働状況等から、人員配置、在庫や販売計画など経営判断への活用を実現。顧客のビジネスDX化を支援する。

リアルタイム監視ダッシュボード画面
リアルタイム監視ダッシュボード画面

3D Nexus Sorterは、冷蔵環境での冷蔵・冷凍食品仕分けの業務改善に加えて、常温帯での食品やアパレル等の多種多様な商品の仕分けにも対応可能。現場の省力化・安定稼働・高品質物流推進により、持続可能な次世代物流の自動化基盤構築に貢献していくとしている。