ラピュタロボティクス㈱は10月29日、ケイヒン配送㈱の横浜商品センターにピッキングアシストロボット「ラピュタPA-AMR(Autonomous Mobile Robot)大容量モデル(旧製品名:ラピュタPA-AMR XL)」を納入し、稼働を開始したと発表した。

ケイヒン配送の横浜商品センターで稼働中のラピュタPA-AMR大容量モデル

ケイヒン配送では、出荷作業がベテラン作業スタッフの経験やノウハウに依存しており、スポットワーカーや新人作業スタッフの即戦力化が課題となっていたほか、人手不足の深刻化により、現場オペレーションへの負荷が増大していた。

そうした課題を解消し、属人的なオペレーションからの脱却と社内オペレーションの標準化を進めるため、短期間のPoCと生産性シミュレーションを経て、ラピュタPA-AMR大容量モデルの導入を決定した。

●ピッキングアシストロボット「ラピュタPA-AMR大容量モデル」
https://www.rapyuta-robotics.com/ja/solutions-pa-amr-xl/

●ケイヒン配送株式会社における「ラピュタPA-AMR大容量モデル」導入のポイント

①リストスキャン方式の採用による作業効率化
事前に印刷された帳票のバーコード(出荷番号やピックID等)をスキャンすることで、作業順序を柔軟にロボットへ割り当てが可能となった。これにより帳票と荷物の事後照合(カルタ取り)が不要になり、作業の手戻りを削減する。

②マルチオーダピッキングで歩行数を削減
ラピュタPA-AMR大容量モデルに30Lオリコンを4つ搭載し、オリコンごとに1オーダ分をピッキング可能にした。従来の60Lオリコンに複数オーダをまとめる方式と比べて、4間口で同時に作業を進行でき、移動距離を削減する。

③生産性2倍以上を目標にした業務改善
マルチオーダピッキングと歩行数削減の組み合わせにより、従来比で2倍以上の生産性向上を目指す。これにより、現場の人員不足をカバーしつつ、安定した出荷作業を実現する。さらに、導入後は定例会を通じて、稼働データや作業者別の生産性分析、環境・設定値の調整等を含むPDCAサイクルを継続的に実施し、定量的な改善を積み重ねている。