XYZ Robotics㈱は10月27日、重光商事㈱の物流施設(石川県かほく市)におけるデバンニングロボット「RockyOne(ロッキーワン)」によるデバンニング自動化の実証実験を完了し、その有効性が認められたため、導入に向けて次のステージに進むと発表した。

重光商事/XYZによるデバンニングロボット実証実験の様子

RockyOneは、物流施設においてコンテナやトラックからのデバンニングを自動化するロボット。画像認識機能とモーションプランニングにより作動するロボットアームを備え、コンテナやトラックからの荷降ろし荷役作業を無人で行う。デバンニングの自動化を可能にするロボットは、物流現場の労働力不足や作業効率向上への対応策として注目されている。

今回導入されたRockyOneは、人工知能(AI)技術の一種のディープラーニングによる画像認識と、ロボットへの動作教示(ティーチング)を不要にするロボットモーションプランニング技術により、自動で最適な動作を実現している。積み付けもでき、独自のアルゴリズムにより積み付けプランの自動生成も可能。最大可搬重量は30kg。箱1~4個の同時搬送が可能で、時間あたり400~1,200ケースの荷積み・荷降ろしに対応する。軽量化とコスト低減を実現しつつ、高速作業に必要な強度も保持している。

物流業界では、少子高齢化に伴う人手不足が深刻化しており、作業の省人化や自動化への関心が高まっている。RockyOneの導入によりデバンニング作業に従事する作業員の負担軽減に加え、物流施設内の省人化とコスト削減効果が期待でき、既に国際的な物流企業でも導入や実証実験が進められている。XYZ Robotics㈱は、中国・上海に本社を置く2018年設立のXYZ Roboticsの日本法人。