ラピュタロボティクス㈱は5月29日、パナソニック インダストリー㈱の森田拠点(福井県福井市)の物流倉庫へ人と協働型のピッキングアシストロボット「ラピュタPA-AMR(Autonomous Mobile Robot)」を納入し、稼働を開始した。

パナソニック インダストリーの森田物流倉庫で稼働中のピッキングアシストロボット「ラピュタPA-AMR」

パナソニック インダストリーの森田物流倉庫では、将来的な人材不足を見据え、倉庫業務の効率化を重要な課題と位置づけている。特に、多品種・多品番の商品ラインナップを展開する電子デバイスを扱うため、物流倉庫作業(在庫保管~出荷)においては作業精度やミス防止を重視する一方で、ピッキング業務においては効率化の余地があると考えていた。

作業効率化のために森田物流倉庫の最適化を検討する中で、新しいソリューションとしてAMR(自律移動型ロボット)の導入が決定された。

AMRを検討する中で、ラピュタロボティクスのラピュタPA-AMRは市場において導入実績が多く、実際の物流現場において効率化のための実践ノウハウを多く保有している点、また営業とカスタマーサクセスチームが一丸となり、顧客が抱える現場の課題に寄り添う体制が評価された。

●ピッキングアシストロボット「ラピュタPA-AMR」
https://www.rapyuta-robotics.com/ja/solutions-pa-amr/

●森田物流倉庫における「ラピュタPA-AMR」の導入のポイント

①搬送作業を代替し、作業者の負荷を軽減
これまで、倉庫内のピッキング作業では作業者の移動の負担や作業の効率性が課題となっていたが、ラピュタPA-AMRの導入により、この従来のカートピッキング方式から脱却し、作業者はカートを使用することなくハンズフリーでのピッキングが可能になった。

ラピュタPA-AMRがピッキング作業をサポートすることで、作業者は効率的に商品をピッキングできるようになり、移動距離の短縮や作業スピードの向上が実現した。また、ハンズフリーの作業となることで、作業者の負担も減り、より快適に業務を行うことができるようになった。

②ピッキング作業時の棚前作業効率化
対象製品が電子部品のため、製品ごとの見分けが難しく、棚の間口から対象製品を探すのに時間を要していた。ラピュタPA-AMRに搭載された画面モニタにより、作業内容をリアルタイムで表示できることで、棚前での作業時間を短縮し、作業標準化を実現。誰でもスムーズにピッキング作業が可能な環境を創出できた。

③ピッキング実績の印字機能を活用した工程改善
従来のピッキング作業では、商品ごとに貼り付ける出荷ラベル、出荷伝票を事前に印刷し、ピッキング対象グループごとに仕分けする工程が必要だった。ラピュタPA-AMRのピッキング実績印字機能を活用することで、この工程をピッキング作業後に移行した。作業者はピッキング作業に集中できるようになり、仕分け・ラベル貼付の工程を分離することで作業の正確性が向上した。

具体的には、ピッキング作業完了後に作業指示単位ごとに出荷ラベルを印刷し、商品と突き合わせる形に変更した。これにより、ラベルの誤貼付を防ぐだけでなく、ピッキング作業のスムーズな進行を促し、倉庫内の生産性向上に貢献した。