㈱Hacobuとクラウド録画サービスのセーフィー㈱は11月13日、セーフィー㈱のグループ会社であるKix㈱の3社で、2024年10月1日~12月31日の期間、日本郵便㈱(JP)の新東京郵便局で車両の受付業務の自動化と現場作業の省力化を目指した実証実験を開始していることを明らかにした。
●実証実験概要
同実証実験では、トラックの受付業務の自動化と省力化を目指し、セーフィーのクラウドカメラとAI技術により車両ナンバーを認識。Hacobuのトラック予約受付サービス「MOVO Berth」内のデータと連携させている。これにより、事前に入場予約された車両をタイムラグを最小限に抑えて誘導することが可能となり、ドライバーの待機時間を削減する。
さらに、「MOVO Berth」のダッシュボードから車両の入退場記録や荷待ち時間の全体傾向を可視化することで、物流現場のオペレーションの効率化を目指している。
JPでは、「物流2024年問題」で持続可能な物流を目指すため、荷主事業者として「荷待ち・荷役作業等にかかる時間の把握、2時間以内ルール」をはじめとし「物流の改善提案と協力」「出荷に合わせた生産・荷造り」「納品リードタイムの確保」に取り組んでいる。それらの取り組みを進めていくためには、トラックの荷待ち・荷役の実態把握が必要不可欠としている。
●今後の展望
同実証実験を通じてMOVO Berthに蓄積される車両の荷待ち時間・荷役時間等のデータを分析し、より効率的なトラック受付・荷役体制の確立を目指す。例えば、入出庫のピーク時間帯や荷役所要時間等を分析し、トラックバースの効率的な運用やトラックドライバーの待ち時間削減等、物流業務全体の生産性向上につなげていくとしている。
●日本郵便株㈱ 郵便・物流事業統括部 課長の伊藤祐弥氏のコメント
日本郵便では、2024年問題や法改正に対応するため、長時間運送の抑制や働き方改革に取り組んできました。この度、さらなる物流効率の向上を目指し、セーフィー社およびHacobu社にご協力をいただき、バース運営業務の自動化に向けた実証実験を開始することとしました。この取り組みが、ドライバーや郵便局内作業の省力化に大きく貢献することを期待しています。
●日本郵便㈱ 新東京郵便局 プロジェクトチームのコメント
新東京郵便局では24時間絶え間なくトラックが郵便局構内に入退場しており、加えて到着バースの混雑に伴うトラックの荷待ち時間の発生が課題となっていました。今回の実証実験により、トラックの入退場や荷待ち時間が自動的に記録されることで、郵便局構内の管理だけでなく、来局されるトラックドライバーの皆様の省力化につながることができればと考えています。