TOPPANホールディングス㈱は10月1日、同社の、3次元仮想空間を利用して異種複数台のロボットを遠隔で管理・操作できるデジタルツインソリューション「TransBots」(トランスボッツ)が、STATION Ai㈱が2024年10月に愛知県名古屋市鶴舞に開業する国内最大級のオープンイノベーション支援施設「STATION Ai(ステーションエーアイ ※1)」にて採用されたと発表した。

左:STATION Ai概観  中:ロボット管理ソフト画面 右:稼働する運搬ロボット

今回、「TransBots」の採用が決定した「STATION Ai」は、2024年10月開業の国内最大級のオープンイノベーション施設として、ロボット開発を行うスタートアップ事業、ロボットを導入したいユーザー企業やロボットのシステムインテグレーター企業(ロボット導入・運用を行う企業)等による実証事業を実施しやすい、国内屈指のロボットフレンドリーな環境(※2)を目指している。

「STATION Ai」開業にあたって、TOPPANホールディングスは施設内の空間を3次元計測し、設計用BIMデータと組み合わせて3次元仮想空間を構築。運搬ロボット「THOUZER E2 TOPPANカスタム」(※3)2台、ソフトバンク㈱で開発しているサイネージ機能を搭載した自律走行ロボット「Cuboid(キューボイド)」(※4)1台を「TransBots」に接続し、円滑なロボット運用を可能にした。

●「TransBots」の特長
①ロボットや様々な情報を3次元仮想空間上にリアルタイムで可視化し一括管理
TOPPANグループの長年の研究開発で培った3次元計測やVR技術を用いて、施設の3次元仮想環境を再現し、各ロボットを直感的かつ遠隔で管理・操作することが可能。また、ロボットだけでなくIoTセンサ等の情報提示や外部Webサービスへのリンクの付加など様々な情報の可視化も期待される。

ロボット管理・操作ソフトの画面

②マイクロサービスアーキテクチャにより柔軟なアプリケーション構築が可能
「TransBots」はクラウドをHubとして分散した管理PC、モバイルデバイス、ロボット、各種デバイス等の機器間を軽量な通信プロトコルを用いてつなぐマイクロサービスアーキテクチャを採用している。これにより、各機器だけでなくAIエンジン(人物検知・音声認識)等の外部サービスの情報も集約して、複数の柔軟なアプリケーション構築を実現する。

ロボットに装着されたタブレットの操作用モバイルアプリケーションの画面

●サービスサイトURL
https://www.holdings.toppan.com/ja/transbots/

●今後の展開
TOPPANホールディングスは、デジタルツイン技術を活用して今後様々なロボットや設備・IoT機器と連携するために「TransBots」の機能を拡充し、オフィス、空港、駅、倉庫、工場等での労働生産性向上に向けた課題解決を支援する。

※1:STATION Ai:2024年10月に(愛知県名古屋市昭和区鶴舞1丁目2番32号)に開業予定の国内最大のオープンイノベーション施設。
https://stationai.co.jp/

※2:ロボットフレンドリーな環境:ユーザー側の業務プロセスや施設がロボット導入しやすい環境

※3:THOUZER E2 TOPPANカスタム: THOUZER E2(https://doog-inc.com/type-transport/)をTOPPANホールディングス仕様にカスタマイズしたもの

※4:Cuboid(キューボイド): https://www.ros-sier.com/raas/cuboid