㈱豊田自動織機トヨタL&Fカンパニーは9月17日、現行車と比較して耐久性(※1)を2倍(※2)に向上させると共に、車両価格を約4分の3に低減した、2.5t積タイプの新型燃料電池フォークリフト(FCフォークリフト)を発売した。
新型FCフォークリフトに搭載する燃料電池システムは、2022年に発売した1.8t積タイプに搭載されているシステムをベースに新たに開発し、現行車のシステムに対して耐久性の飛躍的向上とシステムコストの大幅低減を実現している。
2.5t積タイプの新型FCフォークリフトは、1.8t積タイプと同様に水素利活用の伸展が見込まれる工場や空港等、稼動時間が長く使用頻度が高い現場を中心に普及を目指すとしている。
FCフォークリフトは、稼動時にCO2を一切排出しない優れた環境性能と、約3分で水素燃料充填が完了する高い利便性を備えた「次世代のエコ・フォークリフト」。トヨタL&Fは、2016年に国内初のFCフォークリフトの発売以来、環境省からの支援(※3)を受け、これまでに累計約430台が全国の顧客に導入されたとしている。
今後は2.5t積タイプと1.8t積タイプの製品ラインナップで、顧客や地域と連携して幅広い物流現場で利用されるよう取り組むとしている。
※1:FCシステムの出力性能維持期間(出力性能が出荷時の80%以上を維持できる期間)。
※2:JIS D6202エンジン車燃料消費測定パターン60Sに基づく。同社調べ。ただし、顧客の使用状況により異なる。
※3:環境省の「産業車両等の脱炭素化促進事業」により、エンジン車との価格差の半額を補助。
●新型FCフォークリフトの概要
(1)FCフォークリフトの主な特長
①高い環境性能
・フォークリフト稼動中のCO2排出量ゼロ
②作業効率の向上
・約3分の水素充填で連続稼動可能
③外部給電機能
・AC100Vコンセントを標準搭載し、水素1充填当たり1kW×15時間の電力供給が可能
(災害による停電などの非常時の電源として活用が可能)
(2)新型FCフォークリフトの主な仕様
定格荷重:2.5t
全長:3,360mm
全幅:1,170mm
全高:2,105mm
車両重量:3,910kg
(3)新型FCシステムの主な仕様
定格出力:8kW
システム電圧:48V
水素
充填圧:35MPa
搭載量:1.2kg
充填時間:約3分間
稼動時間:8時間※
電源機能(AC100V):1kW×15時間
※55%稼動、100%水素消費を条件として、同社電動フォークリフト稼動時間測定方法により算出。ただし、顧客の使用状況により異なる。
(4)希望小売価格(標準仕様)
1,164万2,000円(税込:1,280万6,000円)
●補助金制度
・環境省
エンジン車との価格差の半額を補助、上限550万円/台
【2024年度補助金執行団体 公益財団法人北海道環境財団】
https://www.heco-hojo.jp/yR06/fork/competition.html
・地方自治体
環境省補助金のほか、独自に補助金制度を導入している地方自治体があるので地方自治体のホームページを要確認(東京都、神奈川県、愛知県、京都府、大分県)
●新型燃料電池フォークリフトの紹介動画
https://www.youtube.com/watch?v=LR4ASkjoRRA