NIPPON EXPRESSホールディングス㈱は9月6日、BI(ビジネスインテリジェンス)ツール(※)を活用し、NXグループ内のDX(デジタルトランスフォーメーション)に関する案件を可視化したと発表した。

BIツールを活用することで各案件の進捗状況、生産性向上効果、利益への貢献度等を把握し、タイムリーかつ効果的に先端技術の導入やグループ内への水平展開を実施することが可能になった。

DX案件進捗ダッシュボードイメージ

近年、物流を取り巻く環境においては、少子高齢化やECの急激な発展による荷物量の増加、2024年問題に起因するトラックドライバー不足等、多くの課題を抱えている。また、AI/IoT等によるデジタル革命や新しい生活様式等、物流の在り方の変革が求められている。

そのような社会課題や新たなニーズに対応するため、NXグループでは、DXを重要課題(マテリアリティ)を推進するためのエンジンの1つと位置付け、デジタルを活用し業務を効率化・省人化する「デジタル化」と、未来の柱になり得る事業領域の「DX」を進める、両利きの「DX戦略」を描いている。

具体的な取り組みとして、フォークリフトの自律遠隔搬送ソリューション、「e-NX Quote」(オンラインの運賃見積もりサービス)、「NX-Green Calculator」(CO2排出量計算ツール)など約200件のDX案件を推進している。従来はこれらの案件の詳細や進捗状況を把握するために多くの労力・時間を必要としていたが、新たなBIツールを開発することでデータの収集・蓄積・可視化をより効率的に実施することが可能になった。

●実施内容
DXに関する案件を把握するため、NXグループは独自のBIツールを開発した。同システムを活用し、各案件を「テーマ探索」から「実用化・事業化」までのステージに分けて可視化することで、それぞれの進捗状況に合わせたDX推進が可能になった。「テーマ探索」、「案件化」、「仮説立案」など初期段階の案件には先端技術等の導入を推進し、「実用化・事業化」の段階の案件は、NXグループ各社への水平展開を実施する。

NXグループ内のDX推進を「テーマ探索」から「実用化・事業化」までのステージに分けて可視化

※企業が蓄積する様々なデータを収集・蓄積・可視化して経営判断に活用するためのソフトウェアのこと。