㈱Shippioは1月24日、国際物流プラットフォーム「Shippio(シッピオ)」で利用可能な、輸送情報のデータ分析が可能になる「Shippioインサイト」ベータ版をリリースした。
今回の新機能により、荷主企業は輸送情報に関する実績データを基に、サプライチェーンの最適化や物流コストの削減計画を策定することが可能となる。
貿易業務では、日々多種多様なデータが生成されているが、従来の主な課題は、それらの輸送情報を集約し、ビジネスの意思決定に役立てる方法が明確でなかった点にあると同社は指摘している。その結果、データを効果的に活用し、データドリブンな経営を実現するための具体的なアプローチが不足しており、サプライチェーン・物流の改善が進みづらい現状があったとみている。
そこで同社は、そうした顧客の要望に応え、輸送情報のデータ分析を効率的かつ迅速に行い、サプライチェーン最適化、在庫適正化、物流コスト削減、物流業務改善等の施策立案に活用できるよう、「Shippioインサイト」ベータ版を開発した。
●「Shippioインサイト」ベータ版の主要機能
(1)各航路の輸送リードタイム分析機能:各航路の輸送リードタイム実績の可視化と、オリジナルスケジュールとの差分比較が可能になる。同機能により、発注点の最適化や調達・輸送計画の策定が容易になり、在庫適正化に寄与し、輸送リードタイムの短縮や航路の多様化を通じて、安定輸送やBCP対策(ビジネス継続計画対策)にも役立つとしている。
(2)各船会社の輸送リードタイム分析機能:各航路における船会社ごとの輸送リードタイム実績を可視化し、比較分析を可能にする。同機能を利用することで、輸送リードタイム実績や納期遵守率データを基に、船会社との適切な料金交渉を行い、海上運賃のコスト削減に寄与するとしている。
(3)輸送情報データのダウンロード機能:「Shippio」に蓄積された輸送情報データを詳細な区分でダウンロードすることが可能。これにより、サプライチェーン最適化、在庫適正化、物流コスト削減等の施策検討に必要なデータ分析が、誰にでも簡単に実施できるようになるとしている。
今後も、同社は顧客のサプライチェーン改善を支援し続けるため、港ごとの滞留日数の分析、海上輸送や陸送を含む各工程のリードタイム分析、さらにはフリータイム消化率の分析等を含む、様々なデータ分析の機能強化を予定している。