㈱YE DIGITAL(YEデジタル)は1月16日、同社がアビームコンサルティング㈱と共同開発している物流倉庫向け意思決定支援ダッシュボード「AnalystDWC」を、2024年4月にリリースすることを決定したと発表した。

同ダッシュボードに表示される様々なデータ分析結果に基づき、現場の課題解決に向けた意思決定をすることで、出荷の荷揃えの遅れをなくす等、2024年問題に向けた現場の取り組みが進むことが期待されるとしている。

ECサイトで買い物をすると翌日には手元に届く現在、物流倉庫では当日の出荷オーダが五月雨で入ってくるため、その日の出荷量の確定は昼過ぎになる等、作業計画を立てるのが困難な状況にあるとしている。

一方、労働者保護の観点で、トラックドライバーに対して時間外労働の上限設定等の規制が今春から適用されるのを目前に控え、出荷情報精度の向上や作業効率アップが喫緊の課題となっている。

そのような中で、同社は倉庫は計画通りの荷揃え・積み込みが求められている一方、トラックの荷待ちを低減し、ドライバーの時間を有効に活用することが可能な点に着目。そのため、現状や見通しを正確に把握し、人員配置や作業の優先順位等を的確に見直すことが必要としている。

そこで同社は、データ分析で出荷業務の最適化を支援する意思決定支援ダッシュボード「Analyst-DWC」を開発。物流業務支援で豊富な実績を持つアビームコンサルティングのノウハウを詰め込んだ独自のアルゴリズムを搭載し、顧客の過去データに基づき、当日の出荷量を予測して作業計画を策定することを可能にする。

また、関連システムのデータをYEデジタルがクラウドに蓄積し、活用基盤を構築。現状や予測をリアルタイムに見える化する。これにより、業務改善にむけた7つの意思決定シナリオを準備し、ボトルネックの把握や対策検討の参考になる様々な分析結果を、ダッシュボードからまとめて提供することで、ベテランの管理者でなくても同じ指標でリアルタイムに最適な判断ができ、荷揃えの遅れゼロの実現を支援する。

●搭載している課題解決にむけた7つの意思決定シナリオ
・作業員の配置計画
・作業遅延・滞留の検出と対策
・作業員の生産性評価・教育計画
・在庫の適正配置と移動計画
・作業順・作業開始タイミングの判断
・設備導入の計画
・作業不備(誤ピック等)の工程検出と対策設備導入の計画(後日リリース予定)

●連携可能な関連システム(一部)
WMS/WES(YEデジタル「MMLogiStation」)/RCS/その他(TMS、勤怠管理システム等)