㈱セルートは11月27日、自動車登録業務の行政書士法人きずなグループと共に、軽乗用車での配送業務に必要な事業用ナンバープレート(黒ナンバー)の取得手続きを代行するサービスの提供を開始すると発表した。

現在の物流業界はインターネット通販の成長による小口荷物の増加と労働人口の減少等による配送能力の低下という課題を同時に抱えており、この状態が続くと2030年には5.8万人(※1)の宅配ドライバーが不足するとの試算もある。そうした中、DIAq(ダイヤク)はスマートフォンのアプリを通じて物流業界のトラックドライバーに限らずより多くの人が気軽に配達できる機会を創出することにより、ラストワンマイル配送の担い手不足の解消に取り組んでいる。

2022年10月27日には、国土交通省が供給支援策の一環として軽乗用車による貨物軽自動車運送事業を解禁し、構造変更することなく軽乗用車を配達業務に利用できるようになった。自家用軽乗用車の保有車両数は、2023年7月末現在で2,325万台を超えることが報告されている(※2)。その中から、「黒ナンバー」を取得して軽貨物運送事業を担う軽乗用車が増えれば、宅配ドライバー不足の解消にもつながると期待されている。

とはいえ、その規制緩和の認知度は物流業界以外では必ずしも高いとは言えず、多くの軽乗用車のオーナーは黒ナンバーの取得手続きの方法はもちろん、貨物車と乗用車の違いもあまり理解されていないのが現状。また、取得手続きが完了したとしても実際に荷物をどのように配送すればよいか不安を感じる人も少なくないとしている。

一方、所有する軽乗用車が副収入のツールになり、社会課題の解決にも貢献できるとあって、すでにDIAqに登録されている軽乗用車オーナーの期待は高まっている。そうした背景から、自動車業界の各種手続きに特化したきずなグループと、全国でオーダーメイドの輸送・配送を提供してきたセルートが、共同で黒ナンバーの取得から実際の配達業務まで一貫してサポートする新たなサービスを開始する運びとなった。

※1:「宅配便の配送能力に関するレポート―2030年までのトラック不足に関する試算と代替手段の予測―」㈱クニエ

※2:「令和5年7月末の自動車保有車両数」国土交通省

黒ナンバーの取得から実際の配達業務まで一貫してサポート

●黒ナンバー取得代行サービスについて
軽乗用車所有者向けにきずなグループと共に貨物軽自動車運送事業の届出と黒ナンバーの取得を代行するサービス。ナンバープレート変更後、DIAqアプリで配達の仕事を受注可能。

●申し込みフォーム
https://forms.office.com/r/Gudu1JaU98

黒ナンバープレート取得の流れイメージ図(㈱セルート提供)

●DIAq(ダイヤク)公式サイト
https://www.dia-9.com